科目名 | : | 医薬品構造学Ⅰ |
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英文名 | : | Medicinal StructureⅠ |
科目概要 | : | 薬・創薬, 3年, 前期, 必修, 1単位 A, B, C, D, S, 水曜日1時限, 1501大講義室 2301大講義室 |
科目責任者 | : | 牧野 一石 (医薬品化学・教授) |
担当者 | : | 牧野 一石 (医薬品化学・教授), 西野 貴司 (学習支援室・准教授), 山本 大介 (医薬品化学・講師), 嶋田 修之 (医薬品化学・講師) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP201-CH03, PL201-CH03〕 |
医薬品の作用を化学構造と関連づけて理解するために、医薬品に含まれる代表的な構造(骨格、官能基)とその性質に関する知識を修得する。併せて臨床上重要な医薬品の発見と開発に関する経緯を学び、医薬品の化学的合成法の基礎を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①、生命創薬科学科①に関連する。
医薬品の化学構造に基づいて分子レベルでの薬理作用や薬物動態について講義する。
パワーポイントと配布資料を活用しながら講義形式ですすめる。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 到達目標・学習方法・内容 | SBO |
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1 | 生体分子の化学構造 | 牧野 一石 | 5月13日 | 生体を構成するアミノ酸,糖,脂質,核酸の構造について説明できる。 | |
2 | 医薬品と生体分子の相互作用 | 嶋田 修之 | 5月20日 | 医薬品に含まれる代表的な複素環を列挙し、生体分子との相互作用について説明できる。 | |
3 | カテコールアミン骨格を有する医薬品 | 牧野 一石 | 5月27日 | ノルアドレナリンの生合成経路及び代謝経路が説明できる。 カテコールアミン骨格を有する代表的な医薬品を列挙し、アゴニスト及びアンタゴニストに特徴的な化学構造を説明できる。 | |
4 | アセチルコリンアナログの代表的医薬品1 | 牧野 一石 | 6月3日 | アセチルコリンの生合成経路及び代謝経路が説明できる。 アセチルコリンアナログの代表的医薬品を列挙し、アゴニスト及びアンタゴニストに特徴的な化学構造を説明できる。 | |
5 | アセチルコリンアナログの代表的医薬品2 | 牧野 一石 | 6月10日 | コリンエステラーゼ阻害作用をもつ代表的医薬品を列挙し、それらに特徴的な化学構造と作用機序を分子構造に基づき説明できる。 | |
6 | 抗がん剤 | 牧野 一石 | 6月17日 | 抗がん剤を医薬品に化学構造に基づき、代謝拮抗剤、アルキル化剤、シスプラチン類、インターカレター、DNAを切断する薬物に分類し、それらの作用機序を分子レベルで説明できる。 | |
7 | ヒスタミン受容体に関連する医薬品 | 山本 大介 | 6月24日 | 低分子内因性リガンド誘導体が医薬品として用いられている理由を説明できる。 ヒスタミン受容体に関連する医薬品を列挙し、それらの化学構造を生体分子と比較することにより、作用発現機構を理解し、概説できる。 | |
8 | 無機化合物・錯体の構造と性質 | 西野 貴司 | 7月1日 | 代表的な無機化合物の構造、性質を列挙できる。 医薬品として使用される代表的な無機化合物及び錯体を列挙できる。 | |
9 | 生体内で機能する分子1(活性酸素、窒素酸化物) | 西野 貴司 | 7月8日 | 活性酸素、一酸化窒素の構造に基づく生体反応を化学的に説明できる。 | |
10 | 生体内で機能する分子2(リン及び硫黄化合物) | 西野 貴司 | 7月15日 | リン化合物及びイオウ化合物の生体内での機能を構造と化学的性質に基づき説明できる。 |
C4 | 1 | 1 | 1 | 代表的な生体高分子を構成する小分子(アミノ酸、糖、脂質、ヌクレオチドなど)の構造に基づく化学的性質を説明できる。 |
C4 | 1 | 1 | 2 | 医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。 |
C4 | 3 | 1 | 1 | 医薬品と生体分子との相互作用を化学的な観点(結合親和性と自由エネルギー変化、電子効果、立体効果など)から説明できる。 |
C4 | 3 | 2 | 1 | 医薬品の構造からその物理化学的性質(酸性、塩基性、疎水性、親水性など)を説明できる。 |
C4 | 3 | 3 | 1 | 代表的な医薬品のファーマコフォアについて概説できる。 |
C4 | 3 | 3 | 2 | バイオアイソスター(生物学的等価体)について、代表的な例を挙げて概説できる。 |
C4 | 3 | 3 | 3 | 医薬品に含まれる代表的な複素環を構造に基づいて分類し、医薬品コンポーネントとしての性質を説明できる。 |
C4 | 2 | 3 | 1 | 代表的な受容体のアゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)との相違点について、内因性リガンドの構造と比較して説明できる。 |
C4 | 2 | 3 | 2 | 低分子内因性リガンド誘導体が医薬品として用いられている理由を説明できる。 |
C4 | 3 | 5 | 1 | カテコールアミン骨格を有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
C4 | 2 | 3 | 1 | 代表的な受容体のアゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)との相違点について、内因性リガンドの構造と比較して説明できる。 |
C4 | 2 | 3 | 2 | 低分子内因性リガンド誘導体が医薬品として用いられている理由を説明できる。 |
C4 | 3 | 5 | 2 | アセチルコリンアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
C4 | 2 | 2 | 1 | 不可逆的酵素阻害薬の作用を酵素の反応機構に基づいて説明できる。 |
C4 | 2 | 2 | 2 | 基質アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて説明できる。 |
C4 | 3 | 2 | 2 | プロドラッグなどの薬物動態を考慮した医薬品の化学構造について説明できる。 |
C4 | 3 | 4 | 1 | ヌクレオシドおよび核酸塩基アナログを有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
C4 | 3 | 6 | 1 | DNAと結合する医薬品(アルキル化剤、シスプラチン類)を列挙し、それらの化学構造と反応機構を説明できる。 |
C4 | 3 | 6 | 2 | DNAにインターカレートする医薬品を列挙し、それらの構造上の特徴を説明できる。 |
C4 | 3 | 6 | 3 | DNA鎖を切断する医薬品を列挙し、それらの構造上の特徴を説明できる。 |
C4 | 2 | 3 | 2 | 低分子内因性リガンド誘導体が医薬品として用いられている理由を説明できる。 |
C3 | 5 | 1 | 1 | 代表的な典型元素と遷移元素を列挙できる。 |
C3 | 5 | 1 | 2 | 代表的な無機酸化物、オキソ化合物の名称、構造、性質を列挙できる。 |
C3 | 5 | 1 | 4 | 代表的な錯体の名称、構造、基本的な性質を説明できる。 |
C3 | 5 | 1 | 5 | 医薬品として用いられる代表的な無機化合物、および錯体を列挙できる。 |
C3 | 5 | 1 | 3 | 活性酸素と窒素酸化物の名称、構造、性質を列挙できる。 |
C4 | 2 | 1 | 1 | リン化合物(リン酸誘導体など)および硫黄化合物(チオール、ジスルフィド、チオエステルなど)の構造と化学的性質を説明できる。 |
C4 | 2 | 1 | 2 | リン化合物(リン酸誘導体など)および硫黄化合物(チオール、ジスルフィド、チオエステルなど)の生体内での機能を化学的性質に基づき説明できる。 |
定期試験 | 牧野担当範囲50% 西野担当範囲30% 山本担当範囲10% 嶋田担当範囲10% として評価します。 演習課題が未提出の場合は減点します。 |
授業 | |
その他 | さらに深く学びたい人は、参考書として挙げた「化学構造と薬理作用 医薬品を化学的に読む 第2版」及び「新編 医薬化学」を通読することを薦める。 |
生体分子の代謝や医薬品の作用を化学構造式で理解したり、作用発現機構を有機電子論や分子間相互作用によって理解することをめざします。有機化学が苦手な学生にもわかるように、丁寧に説明するように心掛けて講義します。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 教科書として用いる「化学系薬学Ⅱ.生体分子・医薬品の化学による理解」及び講義資料を熟読し、講義に出席すること。講義内容の復習や発展事項に関して、課題を課すので提出すること。 学習者は講義を聴講するだけではなく、実際に手を動かして構造式を書き出し、その化学的・生物学的・物理化学的な意味を理解した上で、知識を身に着けることが大切となります。医薬品の作用発現機構を「有機化学」に基づき説明しますので、分子間相互作用や電子の流れを表す「曲がった矢印」については復習しておいてください。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 化学系薬学II. 生体分子・医薬品の化学による理解(医薬品構造学II、6年次総合演習でも使用します) | 日本薬学会 編 | 東京化学同人 |
教科書 | 講義資料 | ||
参考書 | 化学構造と薬理作用 医薬品を化学的に読む 第2版 | 柴崎正勝、赤池昭紀、橋田 充 監修 | 廣川書店 |
参考書 | 新編 医薬化学 | 日比野 俐、石倉 稔、北川幸己、須本國弘、波多江 典之 編 | 廣川書店 |
参考書 | 薬学有機化学と無機化学の基本 | 牧野一石 | 京都廣川書店 |
参考書 | 薬がわかる構造式集 | 林 良雄、青柳 裕、飯島 洋 編 | 廣川書店 |
参考書 | ソロモンの新有機化学I, II 第11版 | ソロモン著 | 廣川書店 |
参考書 | ベーシック薬学教科書シリーズ6 創薬科学・医薬化学 | 橘高敦史 編 | 化学同人 |
参考書 | 創薬化学 有機合成からのアプローチ | 北 泰行、平岡哲夫 編 | 東京化学同人 |
参考書 | 有機医薬品分子論 | 周東 智 | 京都廣川書店 |
参考書 | 創薬科学 | 長 秀連 | 南山堂 |