Web Syllabus(講義概要)
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科目名:東洋医学概論
英文名:Oriental Medicine Ⅰ
科目概要:薬・創薬, 3年, 後期, 必修・選択, 1単位
A, B, C, D, S, 水曜日1時限, 1501大講義室
科目責任者:小林 義典 (生薬学・教授 ※)
担当者:小林 義典 (生薬学・教授 ※), 花輪 壽彦 (漢方鍼灸治療センター ※), 永井 隆之 (感染制御科学府), 小田口 浩 (漢方鍼灸治療センター※), 鈴木 邦彦 (漢方鍼灸治療センター ※), 星野 卓之 (漢方鍼灸治療センター ※), 川鍋 伊晃 (漢方鍼灸治療センター ※), 森 裕紀子 (漢方鍼灸治療センター ※), 伊藤 直樹 (漢方臨床研究室※)
備考:NR養成講座対応科目 
漢方医薬学履修プログラム対応科目 
実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す)
〔科目ナンバリング:PP301-CP03, PL301-CP03〕

授業の目的

現代医療で使用される生薬・漢方薬について理解し、漢方処方の適正な臨床使用について説明できるようになる。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①、生命創薬科学科①に関連する。

教育内容

漢方医学の考え方、基本用語、診断法、適応疾患と適応処方、副作用及び漢方薬の薬学的背景に関する知識を修得する

教育方法

パワーポイントを用いた講義形式ですすめる。

講義内容

No.講義項目担当者開講日到達目標・学習方法・内容SBO
1漢方エキス製剤の使い方、漢方薬の配合理論、副作用川鍋 伊晃
9月9日代表的な漢方エキス製剤の一般的な使い方や、使用上の注意点、副作用、西洋薬との相互作用について列挙し、漢方薬の安全で有効な利用方法について説明できる。
2漢方医学の診断法・治療法星野 卓之
9月16日陰陽五行論について理解を深め、五臓の異常や、気血水の異常など、漢方医学独特の診断法・治療法について理解し、概説できる。
3証に基づく治療花輪 壽彦
9月23日現代日本における漢方医学の現状を概説できる。また、漢方医学の病態の捉え方(陰陽、虚実、気血水など)、証に基づく治療など、漢方医学の特質を概説できる。
4漢方医学と西洋医学の違い小田口 浩
9月30日漢方薬と西洋薬との違いを背景に、EBMが要求される西洋医学と対比しつつ漢方医学の特徴を説明できる。
5各科疾患の漢方治療1:症候からみた漢方治療ー痛み-鈴木 邦彦
10月7日各科疾患に対する漢方医学的病態の捉え方、診断法、治療法について理解し、特に、疼痛性疾患を例として、漢方的分類を列挙し、症候に応じた治療方針について概説できる。
6各科疾患の漢方治療2:感冒(かぜ症候群)について森 裕紀子
10月14日風邪に対する漢方治療について、漢方的病態の捉え方、診断、処方、養生について概説できる。
7漢方薬の配合理論とその科学的根拠伊藤 直樹
10月21日漢方薬の複合製剤としての科学的意義について、配合理論、薬剤学的・薬理学的複合効果などの観点から概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
8漢方薬の副作用伊藤 直樹
10月28日漢方薬の重篤副作用発現に関し、科学的に考察し、説明できる。漢方薬による副作用を防ぐ上で、特に注意すべき生薬、併用薬、食物アレルギーについて概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
9重要漢方処方解説永井 隆之
11月4日第17改正日本薬局方に収載されている重要漢方処方に関し、出典(古典)、構成生薬、確認・定量試験、薬理作用、副作用について概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
10症例に応じた漢方薬の選択小林 義典
11月11日症例に応じた重要漢方処方の選択方法について理解を深め、練習問題を正解し、解説することができる。
テキスト 「現代医療における漢方薬 改訂第2版」 を必ず持参すること。
No. 1
講義項目
漢方エキス製剤の使い方、漢方薬の配合理論、副作用
担当者
川鍋 伊晃
開講日
2020-09-09
到達目標・学習方法・内容
代表的な漢方エキス製剤の一般的な使い方や、使用上の注意点、副作用、西洋薬との相互作用について列挙し、漢方薬の安全で有効な利用方法について説明できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 2
講義項目
漢方医学の診断法・治療法
担当者
星野 卓之
開講日
2020-09-16
到達目標・学習方法・内容
陰陽五行論について理解を深め、五臓の異常や、気血水の異常など、漢方医学独特の診断法・治療法について理解し、概説できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 3
講義項目
証に基づく治療
担当者
花輪 壽彦
開講日
2020-09-23
到達目標・学習方法・内容
現代日本における漢方医学の現状を概説できる。また、漢方医学の病態の捉え方(陰陽、虚実、気血水など)、証に基づく治療など、漢方医学の特質を概説できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 4
講義項目
漢方医学と西洋医学の違い
担当者
小田口 浩
開講日
2020-09-30
到達目標・学習方法・内容
漢方薬と西洋薬との違いを背景に、EBMが要求される西洋医学と対比しつつ漢方医学の特徴を説明できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 5
講義項目
各科疾患の漢方治療1:症候からみた漢方治療ー痛み-
担当者
鈴木 邦彦
開講日
2020-10-07
到達目標・学習方法・内容
各科疾患に対する漢方医学的病態の捉え方、診断法、治療法について理解し、特に、疼痛性疾患を例として、漢方的分類を列挙し、症候に応じた治療方針について概説できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 6
講義項目
各科疾患の漢方治療2:感冒(かぜ症候群)について
担当者
森 裕紀子
開講日
2020-10-14
到達目標・学習方法・内容
風邪に対する漢方治療について、漢方的病態の捉え方、診断、処方、養生について概説できる。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 7
講義項目
漢方薬の配合理論とその科学的根拠
担当者
伊藤 直樹
開講日
2020-10-21
到達目標・学習方法・内容
漢方薬の複合製剤としての科学的意義について、配合理論、薬剤学的・薬理学的複合効果などの観点から概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 8
講義項目
漢方薬の副作用
担当者
伊藤 直樹
開講日
2020-10-28
到達目標・学習方法・内容
漢方薬の重篤副作用発現に関し、科学的に考察し、説明できる。漢方薬による副作用を防ぐ上で、特に注意すべき生薬、併用薬、食物アレルギーについて概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 9
講義項目
重要漢方処方解説
担当者
永井 隆之
開講日
2020-11-04
到達目標・学習方法・内容
第17改正日本薬局方に収載されている重要漢方処方に関し、出典(古典)、構成生薬、確認・定量試験、薬理作用、副作用について概説できる。
テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。
No. 10
講義項目
症例に応じた漢方薬の選択
担当者
小林 義典
開講日
2020-11-11
到達目標・学習方法・内容
症例に応じた重要漢方処方の選択方法について理解を深め、練習問題を正解し、解説することができる。
テキスト 「現代医療における漢方薬 改訂第2版」 を必ず持参すること。
SBO
F257前)薬局製剤・漢方製剤について概説できる。
F535薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等をリスクに応じ適切に取り扱い、管理できる。
F536来局者から収集した情報や身体所見などに基づき、来局者の病状(疾患、重症度等)や体調を推測できる。
F538選択した薬局製剤(漢方製剤含む)、要指導医薬品・一般用医薬品、健康食品、サプリメント、医療機器等の使用方法や注意点などを来局者に適切に判りやすく説明できる。

評価方法

定期試験講義範囲から出題する。マークシート方式。持ち込み禁止。
授業期末試験(100%)で理解度を評価する。 
その他

学生へのメッセージ

漢方医学を学び、修得することで、西洋医学とは異なる視点を得ることが可能となる。臨床上の困難な問題に立ち向かうためには、視点は多いほど良い。しっかり学習して欲しい。

準備学習(予習・復習)・その他

1【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
2本科目は、前学期までの関連科目(薬用植物学、生薬学Ⅰ、生薬学Ⅱ、生薬学実習)で学んだ内容を、臨床的に活用できるようになるためのポイントと注意点を学習することを目標としている。これまでに学んだこれらの各科目の内容、特に、生薬学実習の鑑別試験対象の20処方とその構成生薬については、十分復習し、よく思い出しておくこと。
3教科書の該当箇所を事前に良く読んで理解しておくこと。
4伊藤、永井担当の講義日には、テキスト 「薬学生のための漢方医薬学」 を必ず持参すること。
小林担当の講義日には、テキスト 「現代医療における漢方薬 改訂第2版」 を必ず持参すること。
5【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者)
協和醗酵工業筑波研究所における研究員としての機能性素材(食品を含む)の開発や、東洋医学総合研究所における薬剤師としての東洋医学の実践の経験を踏まえて、漢方の基礎と漢方薬の利活用について解説する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書薬学生のための漢方医薬学花輪 壽彦、山田 陽城 他南江堂
教科書現代医療における漢方薬 改訂第2版日本生薬学会編南江堂
参考書漢方診療のレッスン(増補版)花輪 壽彦金原出版
参考書東洋医学大塚 恭男岩波新書
参考書漢方の歴史小曽戸 洋あじあブックス
教科書
署名
薬学生のための漢方医薬学
著者・編者
花輪 壽彦、山田 陽城 他
発行所
南江堂
教科書
署名
現代医療における漢方薬 改訂第2版
著者・編者
日本生薬学会編
発行所
南江堂
参考書
署名
漢方診療のレッスン(増補版)
著者・編者
花輪 壽彦
発行所
金原出版
参考書
署名
東洋医学
著者・編者
大塚 恭男
発行所
岩波新書
参考書
署名
漢方の歴史
著者・編者
小曽戸 洋
発行所
あじあブックス