Web Syllabus(講義概要)
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科目名:臨床医学概論Ⅰ
英文名:Practical Medicine Ⅰ
科目概要:薬・創薬, 3年, 前期, 必修・選択, 1単位
A, B, C, D, S, 水曜日2時限, 1501大講義室
2301大講義室
科目責任者:鈴木 幸男 (生体制御学・教授 ※)
担当者:鈴木 幸男 (生体制御学・教授 ※), 松坂 雅子 (生体制御学・講師※), 熊谷 直樹 (非常勤教員※), 平山 貴博 (北里研究所病院※)
備考:健康食品管理士養成講座対応科目 
臨床検査技師養成科目 
実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す)
〔科目ナンバリング:PP301-CP03, PL301-CP03〕

授業の目的

身体の徴候から疾患を推測できるために、代表的な症候および病態・臨床検査に関する基本的事項を修得する。また、臨床医学の観点から、泌尿器疾患、呼吸器疾患、予防医学、感染症、腎臓疾患、肝・胆・膵疾患について説明できるために、病態生理、症状、治療(薬物治療を含む)に関する基本的事項を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①④、生命創薬科学科①③に関連する。

教育内容

代表的な症候・病態・臨床検査、および泌尿器疾患、呼吸器疾患、予防医学、感染症、悪性腫瘍、肝・胆・膵疾患について、病態生理、症状、検査、治療(薬物治療を含む)に関する基本的事項を講義する。

教育方法

パワーポインと配布資料を用いて講義する。適宜、講義中に質疑応答を行う。

講義内容

No.講義項目担当者開講日到達目標・学習方法・内容SBO
1症候松坂 雅子
5月13日主な症候(ショック、高血圧・低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、黄疸、貧血、浮腫など)について、原因と代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。
2病態・臨床検査松坂 雅子
5月20日主な臨床検査(肝機能検査、腎機能検査、呼吸機能検査、心機能検査、血液・凝固系検査、内分泌・代謝系検査、悪性腫瘍に関する検査、尿・便検査、血液ガス分析)について、目的と異常所見を説明できる。
3呼吸器疾患1鈴木 幸男
5月27日気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患について、病態及び治療を説明できる。
4呼吸器疾患2鈴木 幸男
6月3日間質性肺炎、肺癌について、病態及び治療を説明できる。
5予防医学鈴木 幸男
6月10日禁煙指導及びワクチン接種の意義について、説明できる。
6感染症鈴木 幸男
6月17日主な呼吸器感染症(肺炎、肺結核、インフルエンザ、真菌感染症など)について、病態及び治療を説明できる。
7悪性腫瘍鈴木 幸男
6月24日悪性腫瘍の疫学、血液・画像検査、病期分類、治療、緩和ケアについて、説明できる。
8肝疾患
熊谷 直樹
7月1日肝炎、肝硬変、薬剤性肝障害、肝癌について、病態及び治療を説明できる。
9胆・膵疾患熊谷 直樹
7月8日胆石症、胆嚢炎、胆嚢・胆管がん、膵炎、膵がんについて、病態および治療を説明できる。
10泌尿器疾患平山 貴博
7月15日過活動性膀胱、腎盂腎炎、尿路感染症、尿路結石、前立腺肥大症、前立腺癌、腎癌、膀胱癌について、病態及び治療を説明できる。
No. 1
講義項目
症候
担当者
松坂 雅子
開講日
2020-05-13
到達目標・学習方法・内容
主な症候(ショック、高血圧・低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、黄疸、貧血、浮腫など)について、原因と代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。
SBO
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
No. 2
講義項目
病態・臨床検査
担当者
松坂 雅子
開講日
2020-05-20
到達目標・学習方法・内容
主な臨床検査(肝機能検査、腎機能検査、呼吸機能検査、心機能検査、血液・凝固系検査、内分泌・代謝系検査、悪性腫瘍に関する検査、尿・便検査、血液ガス分析)について、目的と異常所見を説明できる。
SBO
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1222血液検査、血液凝固機能検査および脳脊髄液検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1223血液生化学検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1224免疫学的検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1225動脈血ガス分析の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1227代表的な微生物検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1228代表的なフィジカルアセスメントの検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
No. 3
講義項目
呼吸器疾患1
担当者
鈴木 幸男
開講日
2020-05-27
到達目標・学習方法・内容
気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患について、病態及び治療を説明できる。
SBO
E2411気管支喘息について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2412慢性閉塞性肺疾患および喫煙に関連する疾患(ニコチン依存症を含む)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 4
講義項目
呼吸器疾患2
担当者
鈴木 幸男
開講日
2020-06-03
到達目標・学習方法・内容
間質性肺炎、肺癌について、病態及び治療を説明できる。
SBO
E2413間質性肺炎について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2789肺癌について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 5
講義項目
予防医学
担当者
鈴木 幸男
開講日
2020-06-10
到達目標・学習方法・内容
禁煙指導及びワクチン接種の意義について、説明できる。
SBO
D1224予防接種の意義と方法について説明できる。
D1231生活習慣病の種類とその動向について説明できる。
D1232生活習慣病の代表的なリスク要因を列挙し、その予防法について説明できる。
D1233食生活や喫煙などの生活習慣と疾病の関わりについて討議する。
No. 6
講義項目
感染症
担当者
鈴木 幸男
開講日
2020-06-17
到達目標・学習方法・内容
主な呼吸器感染症(肺炎、肺結核、インフルエンザ、真菌感染症など)について、病態及び治療を説明できる。
SBO
E2731以下の呼吸器感染症について、病態(病態生理、症状等)、感染経路と予防方法および薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 上気道炎(かぜ症候群(大部分がウイルス感染症)を含む)、気管支炎、扁桃炎、細菌性肺炎、肺結核、レジオネラ感染症、百日咳、マイコプラズマ肺炎
E2741ヘルペスウイルス感染症(単純ヘルペス、水痘・帯状疱疹)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、予防方法および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2742サイトメガロウイルス感染症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2743インフルエンザについて、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、感染経路と予防方法および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2746以下のウイルス感染症(プリオン病を含む)について、感染経路と予防方法および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 伝染性紅斑(リンゴ病)、手足口病、伝染性単核球症、突発性発疹、咽頭結膜熱、ウイルス性下痢症、麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、風邪症候群、Creutzfeldt-Jakob(クロイツフェルト-ヤコブ)病
E2752以下の真菌感染症について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 皮膚真菌症、カンジダ症、ニューモシスチス肺炎、肺アスペルギルス症、クリプトコックス症
No. 7
講義項目
悪性腫瘍
担当者
鈴木 幸男
開講日
2020-06-24
到達目標・学習方法・内容
悪性腫瘍の疫学、血液・画像検査、病期分類、治療、緩和ケアについて、説明できる。
SBO
E2781以下の抗悪性腫瘍薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用、相互作用、組織移行性)および臨床適用を説明できる。 アルキル化薬、代謝拮抗薬、抗腫瘍抗生物質、微小管阻害薬、トポイソメラーゼ阻害薬、抗腫瘍ホルモン関連薬、白金製剤、分子標的治療薬、その他の抗悪性腫瘍薬
E2782抗悪性腫瘍薬に対する耐性獲得機構を説明できる。
E2783抗悪性腫瘍薬の主な副作用(下痢、悪心・嘔吐、白血球減少、皮膚障害(手足症候群を含む)、血小板減少等)の軽減のための対処法を説明できる。
E2784代表的ながん化学療法のレジメン(FOLFOX等)について、構成薬物およびその役割、副作用、対象疾患を概説できる。
E2791がん終末期の病態(病態生理、症状等)と治療を説明できる。
E2792がん性疼痛の病態(病態生理、症状等)と薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 8
講義項目
肝疾患
担当者
熊谷 直樹
開講日
2020-07-01
到達目標・学習方法・内容
肝炎、肝硬変、薬剤性肝障害、肝癌について、病態及び治療を説明できる。
SBO
E2423肝疾患(肝炎、肝硬変(ウイルス性を含む)、薬剤性肝障害)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2788以下の消化器系の悪性腫瘍について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 胃癌、食道癌、肝癌、大腸癌、胆囊・胆管癌、膵癌
No. 9
講義項目
胆・膵疾患
担当者
熊谷 直樹
開講日
2020-07-08
到達目標・学習方法・内容
胆石症、胆嚢炎、胆嚢・胆管がん、膵炎、膵がんについて、病態および治療を説明できる。
SBO
E2424膵炎について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2425胆道疾患(胆石症、胆道炎)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2788以下の消化器系の悪性腫瘍について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 胃癌、食道癌、肝癌、大腸癌、胆囊・胆管癌、膵癌
No. 10
講義項目
泌尿器疾患
担当者
平山 貴博
開講日
2020-07-15
到達目標・学習方法・内容
過活動性膀胱、腎盂腎炎、尿路感染症、尿路結石、前立腺肥大症、前立腺癌、腎癌、膀胱癌について、病態及び治療を説明できる。
SBO
E2334過活動膀胱および低活動膀胱について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2335以下の泌尿器系疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 慢性腎臓病(CKD)、糸球体腎炎(重複)、糖尿病性腎症(重複)、薬剤性腎症(重複)、腎盂腎炎(重複)、膀胱炎(重複)、尿路感染症(重複)、尿路結石
E2336以下の生殖器系疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫
E27811以下の生殖器の悪性腫瘍について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 前立腺癌、子宮癌、卵巣癌
E27812腎・尿路系の悪性腫瘍(腎癌、膀胱癌)について、病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。

評価方法

定期試験講義範囲から出題する。マークシート形式。持ち込み禁止。
授業授業回数10回+定期試験。
臨床医学の観点から、各疾患についての基本的な概念が構築できるように講義する。
その他定期試験(100%)に基づいて評価する。

学生へのメッセージ

第一線のエクスパートによる、豊富な経験をふまえた実践的な講義を行う。

準備学習(予習・復習)・その他

1【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
2あらかじめ、関連科目(生理学、病理学、薬理学など)を復習して講義に臨むこと。
事後学習として、講義プリントをよく復習して次回の講義に備えること。
3【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者)
実臨床に当たっている医師が、自分の専門分野について講義を行っている。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書配布資料  
参考書講義プリント  
教科書
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