Web Syllabus(講義概要)
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科目名:薬理学Ⅲ
英文名:Pharmacology Ⅲ
科目概要:薬・創薬, 3年, 前期, 必修, 1単位
A, B, C, D, S, 月曜日4時限, 1501大講義室
2301大講義室
科目責任者:田辺 光男 (薬理学・教授)
担当者:田辺 光男 (薬理学・教授), 内藤 康仁 (薬理学・講師)
備考:〔科目ナンバリング:PP301-PH03, PL301-PH03〕

授業の目的

中枢神経系の制御機構及びその病態生理を理解し、中枢神経系に作用する薬物と薬物標的分子との関連を学習する。また、代謝系を理解しその疾患と治療薬について学習する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①、生命創薬科学科①に関連する。

教育内容

薬物がどのように体に作用するかを学ぶことは、将来薬剤師をはじめ薬学に関わる上での基盤となる。薬理学Ⅲでは、中枢神経系や代謝系に働く薬物に焦点を当て、それら組織の機能、薬物の作用機序などを講義する。
この科目は教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)の薬学科③、生命創薬科学科④に関連する。

教育方法

スライドを利用した講義を行う。また、理解を助けるための練習問題も行う(グーグルフォームを一部活用する)。

講義内容

No.講義項目担当者開講日到達目標・学習方法・内容SBO
1中枢神経薬理概要、全身麻酔薬田辺 光男
5月11日中枢神経系の概要を理解し説明することができる。揮発性麻酔薬、静脈麻酔薬、アルコールの薬理作用や臨床適用について説明することができる。
2催眠・抗不安薬田辺 光男
5月18日GABA 系に作用する薬物をはじめ、催眠・抗不安薬の薬理作用や臨床適用について説明することができる。
3抗うつ薬・カテコールアミンと病態、
統合失調症治療薬
田辺 光男
5月25日うつ病や統合失調症の病態に関する概要が説明でき、抗うつ薬や統合失調症治療薬の作用機序や臨床適用について説明することができる。
4抗てんかん薬・中枢性筋弛緩薬田辺 光男
6月1日てんかんの病態生理の概要と、その治療薬の薬理作用について説明することができる。また、中枢性筋弛緩薬の作用機序とその臨床適用について説明することができる。
5抗パーキンソン病薬・抗アルツハイマー病薬田辺 光男
6月8日パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患の病態生理やそれらの治療薬の作用機序について説明することができる。
6麻薬性鎮痛薬・解熱鎮痛薬
田辺 光男
6月15日疼痛伝達経路と麻薬性(中枢性)鎮痛薬の薬理作用や臨床適用、抗炎症薬の薬理作用と臨床適用について説明することができる。
7脂質異常症治療薬内藤 康仁
6月22日脂質異常症(高脂血症)の治療薬の作用機序が説明できる。
8骨粗しょう症治療薬・ホルモンの分泌及びその関連薬内藤 康仁
6月29日骨粗しょう症の病態とその治療薬について説明できる。ホルモンの生理作用と分泌制御機構及び関連薬の作用機序について説明できる。
9ステロイドホルモン及びその関連薬内藤 康仁
7月6日ステロイドホルモンの生理活性及び分泌制御機構が説明でき、ステロイドホルモン関連薬の作用機序が説明できる。
10糖尿病治療薬・甲状腺ホルモン関連薬
内藤 康仁
7月13日糖尿病治療薬の作用機序や臨床適用について説明できる。甲状腺ホルモン関連薬の作用機序が説明できる。
No. 1
講義項目
中枢神経薬理概要、全身麻酔薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-05-11
到達目標・学習方法・内容
中枢神経系の概要を理解し説明することができる。揮発性麻酔薬、静脈麻酔薬、アルコールの薬理作用や臨床適用について説明することができる。
SBO
C4354ベンゾジアゼピン骨格およびバルビタール骨格を有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。
C4355オピオイドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。
C7141中枢神経系について概説できる。
E2131全身麻酔薬、催眠薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 2
講義項目
催眠・抗不安薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-05-18
到達目標・学習方法・内容
GABA 系に作用する薬物をはじめ、催眠・抗不安薬の薬理作用や臨床適用について説明することができる。
SBO
C4354ベンゾジアゼピン骨格およびバルビタール骨格を有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。
E2131全身麻酔薬、催眠薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。
E2136不安神経症(パニック障害と全般性不安障害)、心身症、不眠症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E21314以下の疾患について説明できる。 脳炎・髄膜炎(重複)、多発性硬化症(重複)、筋萎縮性側索硬化症、Narcolepsy(ナルコレプシー)、薬物依存症、アルコール依存症
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 3
講義項目
抗うつ薬・カテコールアミンと病態、
統合失調症治療薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-05-25
到達目標・学習方法・内容
うつ病や統合失調症の病態に関する概要が説明でき、抗うつ薬や統合失調症治療薬の作用機序や臨床適用について説明することができる。
SBO
E2134統合失調症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2135うつ病、躁うつ病(双極性障害)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 4
講義項目
抗てんかん薬・中枢性筋弛緩薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-06-01
到達目標・学習方法・内容
てんかんの病態生理の概要と、その治療薬の薬理作用について説明することができる。また、中枢性筋弛緩薬の作用機序とその臨床適用について説明することができる。
SBO
C4354ベンゾジアゼピン骨格およびバルビタール骨格を有する代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。
E2137てんかんについて、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 5
講義項目
抗パーキンソン病薬・抗アルツハイマー病薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-06-08
到達目標・学習方法・内容
パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患の病態生理やそれらの治療薬の作用機序について説明することができる。
SBO
E2139Parkinson(パーキンソン)病について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E21310認知症(Alzheimer(アルツハイマー)型認知症、脳血管性認知症等)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 6
講義項目
麻薬性鎮痛薬・解熱鎮痛薬
担当者
田辺 光男
開講日
2020-06-15
到達目標・学習方法・内容
疼痛伝達経路と麻薬性(中枢性)鎮痛薬の薬理作用や臨床適用、抗炎症薬の薬理作用と臨床適用について説明することができる。
SBO
C4355オピオイドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。
E2132麻薬性鎮痛薬、非麻薬性鎮痛薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用(WHO三段階除痛ラダーを含む)を説明できる。
E2141神経系の疾患に用いられる代表的な薬物の基本構造と薬効(薬理・薬物動態)の関連を概説できる。
No. 7
講義項目
脂質異常症治療薬
担当者
内藤 康仁
開講日
2020-06-22
到達目標・学習方法・内容
脂質異常症(高脂血症)の治療薬の作用機序が説明できる。
SBO
C6532コレステロールの生合成と代謝について説明できる。
E2512脂質異常症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 8
講義項目
骨粗しょう症治療薬・ホルモンの分泌及びその関連薬
担当者
内藤 康仁
開講日
2020-06-29
到達目標・学習方法・内容
骨粗しょう症の病態とその治療薬について説明できる。ホルモンの生理作用と分泌制御機構及び関連薬の作用機序について説明できる。
SBO
C7221代表的なホルモンを挙げ、その産生器官、生理活性および作用機構について概説できる。
E2232骨粗鬆症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2524尿崩症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2525以下の疾患について説明できる。 先端巨大症、高プロラクチン血症、下垂体機能低下症、ADH不適合分泌症候群(SIADH)、副甲状腺機能亢進症•低下症、Cushing(クッシング)症候群、アルドステロン症、褐色細胞腫、副腎不全(急性、慢性)、子宮内膜症(重複)、アジソン病(重複)
No. 9
講義項目
ステロイドホルモン及びその関連薬
担当者
内藤 康仁
開講日
2020-07-06
到達目標・学習方法・内容
ステロイドホルモンの生理活性及び分泌制御機構が説明でき、ステロイドホルモン関連薬の作用機序が説明できる。
SBO
C7221代表的なホルモンを挙げ、その産生器官、生理活性および作用機構について概説できる。
E2211抗炎症薬(ステロイド性および非ステロイド性)および解熱性鎮痛薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。
E2521性ホルモン関連薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。
E2525以下の疾患について説明できる。 先端巨大症、高プロラクチン血症、下垂体機能低下症、ADH不適合分泌症候群(SIADH)、副甲状腺機能亢進症•低下症、Cushing(クッシング)症候群、アルドステロン症、褐色細胞腫、副腎不全(急性、慢性)、子宮内膜症(重複)、アジソン病(重複)
No. 10
講義項目
糖尿病治療薬・甲状腺ホルモン関連薬
担当者
内藤 康仁
開講日
2020-07-13
到達目標・学習方法・内容
糖尿病治療薬の作用機序や臨床適用について説明できる。甲状腺ホルモン関連薬の作用機序が説明できる。
SBO
C7221代表的なホルモンを挙げ、その産生器官、生理活性および作用機構について概説できる。
C7261血糖の調節機構について概説できる。
E2511糖尿病とその合併症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2522Basedow(バセドウ)病について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2523甲状腺炎(慢性(橋本病)、亜急性)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。

評価方法

定期試験定期試験成績にて評価する(100%)。
授業 
その他

学生へのメッセージ

疾患の病態とその治療薬についての理解が進むような授業に努めます。第1回から第6回までの授業では、スマートフォンで解答する問題演習も行い、講義内容の理解を助けます。

準備学習(予習・復習)・その他

1【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
2特に疾患治療薬に関する項目については教科書等で病態に関して予習をし、説明をできるようにしておくこと。授業中に提示する問題は、復習にも活用すること。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書パートナー薬理学(改定第3版)石井邦雄、栗原順一、田中芳夫南江堂
参考書シンプル生理学貴邑冨久子、根来英雄南江堂
参考書医薬品の名前 ステムを知ればクスリがわかる宮田直樹じほう
参考書はじめの一歩の薬理学石井邦雄羊土社
参考書薬名語源事典阿部和穂武蔵野大学出版会
教科書
署名
パートナー薬理学(改定第3版)
著者・編者
石井邦雄、栗原順一、田中芳夫
発行所
南江堂
参考書
署名
シンプル生理学
著者・編者
貴邑冨久子、根来英雄
発行所
南江堂
参考書
署名
医薬品の名前 ステムを知ればクスリがわかる
著者・編者
宮田直樹
発行所
じほう
参考書
署名
はじめの一歩の薬理学
著者・編者
石井邦雄
発行所
羊土社
参考書
署名
薬名語源事典
著者・編者
阿部和穂
発行所
武蔵野大学出版会