科目名 | : | 創薬化学 |
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英文名 | : | Medicinal Chemistry |
科目概要 | : | 薬・創薬, 4年・3年, 後期, 選択, 1単位 A, B, C, D, S, 木曜日2時限, 1202講義室 |
科目責任者 | : | 藤井 秀明 (生命薬化学・教授) |
担当者 | : | 藤井 秀明 (生命薬化学・教授), 伊藤 謙之介 (生命薬化学・准教授), 平山 重人 (生命薬化学・助教), 唐木 文霞 (生命薬化学・助教), 水口 貴章 (生命薬化学・助教) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP301-CH04, PL301-CH03〕 |
創薬研究の過程及びその手法を理解するために、探索研究から臨床開発への流れを理解するとともに、創薬研究に必要な知識を修得する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科⑤、生命創薬科学科③、⑤に関連する。
創薬研究の手法は日進月歩であるが、その中で基礎的な内容(標的タンパク質について、薬物と標的タンパク質との相互作用について等)について説明する。
パワーポイントと配布資料を用いて、講義形式ですすめる。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 到達目標・学習方法・内容 | SBO |
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1 | 創薬の過程 薬物の標的タンパク質① | 藤井 秀明 平山 重人 | 9月10日 | 探索研究から臨床開発の流れを理解し、説明できる。 タンパク質の構造について理解し、説明できる。 | |
2 | 薬物の標的タンパク質② | 平山 重人 | 9月17日 | 酵素を標的とした薬物の作用について理解し、説明できる。受容体を標的とした薬物の作用について理解し、説明できる。 受容体の構造とシグナル伝達について理解し、説明できる。 | |
3 | ファーマコフォア | 藤井 秀明 | 9月24日 | ファーマコフォアの概念とファーマコフォア結合について理解し、説明できる。 化合物の立体化学と活性の関係について理解し、説明できる。 | |
4 | 新薬探索法 ドラッグライクネス① | 唐木 文霞 | 10月1日 | リード化合物発見する手法について理解し、説明できる。 ドラッグライクネスの考え方を理解し、説明できる。 | |
5 | ドラッグライクネス② 構造活性相関研究法① | 藤井 秀明 | 10月8日 | 実際の化合物について、ドラッグライクネスについて考察できる。 重要置換基の同定法について理解し、説明できる。 | |
6 | プロセス化学 | 伊藤 謙之介 | 10月15日 | 医薬品合成におけるプロセス化学の役割を理解し、説明できる。 | |
7 | 構造活性相関研究法② | 藤井 秀明 | 10月22日 | 薬物設計の基本的手法について列挙し、説明できる。 定量的構造活性相関の基礎について理解し、説明できる。 | |
8 | 構造活性相関研究法③ | 水口 貴章 | 10月29日 | プロドラッグの例を列挙し、説明できる。 生物学的等価体について理解し、説明できる。 化合物の立体配座と活性の関係について理解し、説明できる。 ペプチドミメティックスについて理解し、説明できる。 | |
9 | 創薬研究の実際(ペプチドアナログ) | 藤井 秀明 | 11月5日 | 創薬の実例(ペプチドアナログ)を挙げ、今までに学んだ基礎知識が実際の創薬研究に如何に応用されているかを理解し、説明できる。 | |
10 | 創薬研究の実際(オピオイド) | 藤井 秀明 | 11月12日 | 創薬の実例(オピオイド)を挙げ、今までに学んだ基礎知識が実際の創薬研究に如何に応用されているかを理解し、説明できる。 |
C4 | 1 | 1 | 2 | 医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。 |
C4 | 2 | 2 | 1 | 不可逆的酵素阻害薬の作用を酵素の反応機構に基づいて説明できる。 |
C4 | 2 | 2 | 2 | 基質アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて説明できる。 |
C4 | 2 | 2 | 3 | 遷移状態アナログが競合阻害薬となることを酵素の反応機構に基づいて説明できる。 |
C4 | 1 | 1 | 2 | 医薬品の標的となる生体高分子(タンパク質、核酸など)の立体構造とそれを規定する化学結合、相互作用について説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 1 | ファンデルワールス力について説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 2 | 静電相互作用について例を挙げて説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 3 | 双極子間相互作用について例を挙げて説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 4 | 分散力について例を挙げて説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 5 | 水素結合について例を挙げて説明できる。 |
C1 | 1 | 2 | 7 | 疎水性相互作用について例を挙げて説明できる。 |
C4 | 3 | 1 | 1 | 医薬品と生体分子との相互作用を化学的な観点(結合親和性と自由エネルギー変化、電子効果、立体効果など)から説明できる。 |
C4 | 3 | 2 | 1 | 医薬品の構造からその物理化学的性質(酸性、塩基性、疎水性、親水性など)を説明できる。 |
C4 | 3 | 3 | 1 | 代表的な医薬品のファーマコフォアについて概説できる。 |
C5 | 2 | 4 | 2 | 天然生物活性物質を基に化学修飾等により開発された代表的な医薬品を列挙し、その用途、リード化合物を説明できる。 |
該当なし |
B | 2 | 2 | 2 | 医薬品の開発から承認までのプロセスと法規範について概説できる。 |
B | 2 | 2 | 4 | 医薬品等の製造販売及び製造に係る法規範について説明できる。 |
該当なし |
C4 | 3 | 2 | 2 | プロドラッグなどの薬物動態を考慮した医薬品の化学構造について説明できる。 |
C4 | 3 | 3 | 2 | バイオアイソスター(生物学的等価体)について、代表的な例を挙げて概説できる。 |
C4 | 3 | 4 | 6 | ペプチドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
C4 | 3 | 4 | 6 | ペプチドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
C4 | 3 | 5 | 5 | オピオイドアナログの代表的医薬品を列挙し、化学構造に基づく性質について説明できる。 |
定期試験 | 定期試験(80%) |
授業 | 欠席が多いと減点対象とします。出席表には、責任を持って氏名を記入すること(書き忘れた、出席表が回って来なかった等の言い訳は認めない)。 |
その他 | レポート(20%、レポート提出率50%以上を必須とします。) 講義内容に関するレポート(毎回)と課題レポートを課す。書式が正しくない場合は、減点対象とします。 課題レポートは、第5回、第8回及び第9回に課す予定。 |
創薬化学は、正に学際領域です。ほとんどの内容が今まで履修してきた内容の応用にあたりますが、分野が多岐にわたるため戸惑うかもしれません。そのような場合は、以前に学んだ内容を復習することを推奨します。復習することににより、創薬化学だけではなく、復習した分野の理解も深まることでしょう。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 事前に配付する資料(講義資料は1週間前に配付します)及び参考図書の講義内容に対応する部分を読んでから、講義に臨むこと。 講義後は配布資料を利用して復習し、理解を深めておくこと。 講義内容に関するレポートに記載された疑問点については、次回講義開始時に解説する。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布資料 | ||
参考書 | メディシナルケミストリー | 北川勲、柴﨑正勝、富岡清(監訳) | 丸善出版 |
参考書 | An Introduction to Medicinal Chemistry, 5th ed.(上記参考図書の原著) | Patrick, GL. | Oxford |
参考書 | 創薬化学 | 野崎正勝、長瀬博 | 化学同人 |
参考書 | 創薬-薬物分子設計のコツ- | 長瀬博、山本尚 | ミクス |
参考書 | 医薬品のプロセス化学(第2版) | 日本プロセス化学会 | 化学同人 |