Web Syllabus(講義概要)
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科目名:臨床検査学Ⅰ
英文名:Medical TechnologyⅠ
科目概要:薬, 3年, 前期, 必修, 1単位
A, B, C, D, 木曜日1時限, 1501大講義室
2301大講義室
科目責任者:喜来 望 (学習支援室・講師)
担当者:喜来 望 (学習支援室・講師)
備考:臨床検査技師養成科目 
生命創薬科学科については、2020年度休講とする。
〔科目ナンバリング:PP301-CP03〕

授業の目的

診断・治療ガイドライン等に即して、患者個々人に対応する適切な治療計画を作り実践に寄与するために、疾患や傷害によって現れるからだの変化を科学的に分析・評価する方法を学習する。また、検査結果を診断のみならず経過の把握に反映させることができる。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①④に関連する。

教育内容

各種検査方法及び代表的な疾患について実施される検査とその意義について講義する。

教育方法

パワーポイントと配布資料を用いながら講義形式ですすめる。

講義内容

No.講義項目担当者開講日到達目標・学習方法・内容SBO
1循環器疾患の検査喜来 望
5月14日心臓の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義について概説できる。
2呼吸器疾患の検査喜来 望
5月21日呼吸器系の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義について概説できる。
3消化管疾患の検査喜来 望
5月28日消化器の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な消化器疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
4肝・胆道系疾患の検査喜来 望
6月4日肝・胆道系疾患の病像・病態とその評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な肝・胆道系疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
5腎尿路疾患の検査喜来 望
6月11日腎臓及び泌尿器系の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な腎機能疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
6一般検査(1) 尿検査①喜来 望
6月18日一般検査は全ての専門検査に先駆けて実施される基本的な検査であり、スクリーニング的に用いられる。中でも特に重要な尿検査の項目を列挙し、その方法を説明できる。
7一般検査(2) 尿検査②喜来 望
6月25日代表的な尿検査の目的を説明できる。また、検査値と疾患の関係について理解し、概説できる。
8一般検査(3) 穿刺液・髄液検査喜来 望
7月2日漿液及び髄液検査の方法と目的を説明できる。また、検査の意義を理解し、概説できる。
9検査値の見方(1)喜来 望
7月9日検査試料の取り扱いについて理解し、概説できる。
10検査値の見方(2)喜来 望
7月16日臨床検査値の見方について概説できる。また、臨床検査値に影響を与える要因について列挙し概説できる。
No. 1
講義項目
循環器疾患の検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-05-14
到達目標・学習方法・内容
心臓の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義について概説できる。
SBO
C7171心臓について概説できる。
C7172血管系について概説できる。
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2311以下の不整脈および関連疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 不整脈の例示:上室性期外収縮(PAC)、心室性期外収縮(PVC)、心房細動(Af)、発作性上室頻拍(PSVT)、WPW症候群、心室頻拍(VT)、心室細動(Vf)、房室ブロック、QT延長症候群
No. 2
講義項目
呼吸器疾患の検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-05-21
到達目標・学習方法・内容
呼吸器系の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義について概説できる。
SBO
C7181肺、気管支について概説できる。
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2411気管支喘息について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E2413間質性肺炎について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 3
講義項目
消化管疾患の検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-05-28
到達目標・学習方法・内容
消化器の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な消化器疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
SBO
C7191胃、小腸、大腸などの消化管について概説できる。
E1221尿検査および糞便検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2421以下の上部消化器疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 胃食道逆流症(逆流性食道炎を含む)、消化性潰瘍、胃炎
No. 4
講義項目
肝・胆道系疾患の検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-06-04
到達目標・学習方法・内容
肝・胆道系疾患の病像・病態とその評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な肝・胆道系疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
SBO
C7192肝臓、膵臓、胆囊について概説できる。
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2423肝疾患(肝炎、肝硬変(ウイルス性を含む)、薬剤性肝障害)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
No. 5
講義項目
腎尿路疾患の検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-06-11
到達目標・学習方法・内容
腎臓及び泌尿器系の機能変化と病態の評価判断に必要な検査項目を列挙できる。また、各種検査の意義及び代表的な腎機能疾患に対する治療ガイドラインについて概説できる。
SBO
C71101泌尿器系について概説できる。
C7272尿の生成機構、尿量の調節機構について概説できる。
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1226代表的な生理機能検査(心機能、腎機能、肝機能、呼吸機能等)、病理組織検査および画像検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2335以下の泌尿器系疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 慢性腎臓病(CKD)、糸球体腎炎(重複)、糖尿病性腎症(重複)、薬剤性腎症(重複)、腎盂腎炎(重複)、膀胱炎(重複)、尿路感染症(重複)、尿路結石
No. 6
講義項目
一般検査(1) 尿検査①
担当者
喜来 望
開講日
2020-06-18
到達目標・学習方法・内容
一般検査は全ての専門検査に先駆けて実施される基本的な検査であり、スクリーニング的に用いられる。中でも特に重要な尿検査の項目を列挙し、その方法を説明できる。
SBO
C7272尿の生成機構、尿量の調節機構について概説できる。
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1221尿検査および糞便検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
No. 7
講義項目
一般検査(2) 尿検査②
担当者
喜来 望
開講日
2020-06-25
到達目標・学習方法・内容
代表的な尿検査の目的を説明できる。また、検査値と疾患の関係について理解し、概説できる。
SBO
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1221尿検査および糞便検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2335以下の泌尿器系疾患について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 慢性腎臓病(CKD)、糸球体腎炎(重複)、糖尿病性腎症(重複)、薬剤性腎症(重複)、腎盂腎炎(重複)、膀胱炎(重複)、尿路感染症(重複)、尿路結石
No. 8
講義項目
一般検査(3) 穿刺液・髄液検査
担当者
喜来 望
開講日
2020-07-02
到達目標・学習方法・内容
漿液及び髄液検査の方法と目的を説明できる。また、検査の意義を理解し、概説できる。
SBO
E1211以下の症候・病態について、生じる原因とそれらを伴う代表的疾患を挙げ、患者情報をもとに疾患を推測できる。 ショック、高血圧、低血圧、発熱、けいれん、意識障害・失神、チアノーゼ、脱水、全身倦怠感、肥満・やせ、黄疸、発疹、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、浮腫、心悸亢進・動悸、胸水、胸痛、呼吸困難、咳・痰、血痰・喀血、めまい、頭痛、運動麻痺・不随意運動・筋力低下、腹痛、悪心・嘔吐、嚥下困難・障害、食欲不振、下痢・便秘、吐血・下血、腹部膨満(腹水を含む)、タンパク尿、血尿、尿量・排尿の異常、月経異常、関節痛・関節腫脹、腰背部痛、記憶障害、知覚異常(しびれを含む)・神経痛、視力障害、聴力障害
E1222血液検査、血液凝固機能検査および脳脊髄液検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E2138脳血管疾患(脳内出血、脳梗塞(脳血栓、脳塞栓、一過性脳虚血)、くも膜下出血)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。
E21314以下の疾患について説明できる。 脳炎・髄膜炎(重複)、多発性硬化症(重複)、筋萎縮性側索硬化症、Narcolepsy(ナルコレプシー)、薬物依存症、アルコール依存症
No. 9
講義項目
検査値の見方(1)
担当者
喜来 望
開講日
2020-07-09
到達目標・学習方法・内容
検査試料の取り扱いについて理解し、概説できる。
SBO
E1221尿検査および糞便検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1222血液検査、血液凝固機能検査および脳脊髄液検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
No. 10
講義項目
検査値の見方(2)
担当者
喜来 望
開講日
2020-07-16
到達目標・学習方法・内容
臨床検査値の見方について概説できる。また、臨床検査値に影響を与える要因について列挙し概説できる。
SBO
E1221尿検査および糞便検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1222血液検査、血液凝固機能検査および脳脊髄液検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E1223血液生化学検査の検査項目を列挙し、目的と異常所見を説明できる。
E21111代表的な疾患の症例について、患者情報および医薬品情報などの情報に基づいて薬物治療の最適化を討議する。

評価方法

定期試験講義範囲から出題する。マークシート方式。持ち込み禁止。
授業授業回数10回+定期試験。
その他成績評価における定期試験配点率を100%とする。

学生へのメッセージ

基礎解剖生理、病理学などを踏まえて、疾患と治療の合理的なあり方を求めるための重要な手段である「検査」に焦点を当てた科目です。実際には非常に範囲が広いので、この科目では基本的な内容に絞って講義を行います。基本を身に付けた後は、他の科目でさらに深く学習する機会もありますので、関連の科目でしっかり学習してください。
また、興味を持ったものについては、自ら関連する検査について深く学習し、将来的には患者さんの状態に合わせてよりよい治療を提案するための科学的なロードマップ構築ができるよう、一緒に学んでいきましょう。

準備学習(予習・復習)・その他

1【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
2準備学習として、同時に進んでいる関係課目との関連付けを推奨します。
3年では、前期に実施される分析科学Ⅲ中の「物理的診断法の原理」、臨床医学概論Ⅰ、後期に実施される臨床医学概論Ⅱ、疾病解析学、臨床生理学Ⅰ(選択)、臨床生化学(選択)などがここで学習する内容の補てん、発展の機会となりますので、相互振り返りができるようにしてください。
3予習:シラバスに記載されている臓器の機能形態について、事前に簡単な復習をしておくこと。
復習:上記講義科目に入る前に講義内容を復習しましょう。
4その他:学習状況により、項目や内容を変更する場合がある。その場合は事前に通知する。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書講義資料配布
参考書標準臨床検査学 臨床検査医学総論矢冨 裕医学書院
参考書異常値の出るメカニズム 第7版監修:河合 忠
編集:山田俊幸、本田孝行
医学書院
参考書病態臨床検査学大藏直樹京都廣川書店
参考書標準臨床検査学 臨床検査総論伊藤機一、松尾収二医学書院
参考書標準臨床検査学 生理検査学・画像検査学谷口信行医学書院
教科書
署名
講義資料配布
著者・編者
発行所
参考書
署名
標準臨床検査学 臨床検査医学総論
著者・編者
矢冨 裕
発行所
医学書院
参考書
署名
異常値の出るメカニズム 第7版
著者・編者
監修:河合 忠
編集:山田俊幸、本田孝行
発行所
医学書院
参考書
署名
病態臨床検査学
著者・編者
大藏直樹
発行所
京都廣川書店
参考書
署名
標準臨床検査学 臨床検査総論
著者・編者
伊藤機一、松尾収二
発行所
医学書院
参考書
署名
標準臨床検査学 生理検査学・画像検査学
著者・編者
谷口信行
発行所
医学書院