Web Syllabus(講義概要)
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科目名:細胞生物学
英文名:Cell Biology
科目概要:薬・創薬, 2年, 後期, 選択・必修, 1単位
A, B, S1, S2, 木曜日1時限, 1203講義室
C, D, S3, S4, 木曜日2時限, 1203講義室
科目責任者:奥脇 暢 (生化学・教授 ※)
担当者:奥脇 暢 (生化学・教授 ※), 今井 浩孝 (衛生化学・教授), 柴垣 芳夫 (生化学・講師), 飯田 直幸 (生化学・講師), 小山 信裕 (微生物薬品製造学・講師), 大手 聡 (微生物薬品製造学・講師), 齋藤 祥子 (生化学・助教)
備考:〔科目ナンバリング:PP301-BI02, PL301-BI02〕

授業の目的

細胞、特に動物細胞の細胞たる基本原理を理解するために、細胞の構造とその様々な機能について分子レベルで説明できる。同時に細胞生物学研究の最先端技術を理解する。
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科①、生命創薬科学科①に関連する。

教育内容

ヒトを含めた真核細胞の構造とその働きについて講義する。細胞生物学研究に必要となる基本的な実験技術、遺伝子改変技術とその応用、生体成分の解析技術など、最先端の研究手法も含めて講義する。

教育方法

パワーポイントと配布資料を用いて講義を進める。

講義内容

No.講義項目担当者開講日到達目標・学習方法・内容SBO
1細胞の構造と機能奥脇 暢
9月10日真核細胞の構造と細胞小器官について理解し、その研究手法を含めて説明できる。
2細胞膜脂質と細胞機能今井 浩孝
9月17日細胞膜脂質の多様性とその意義、酸化障害と代謝機構について理解し、脂質研究手法を含めて説明できる。
3細胞周期と細胞死今井 浩孝
9月24日細胞増殖、細胞周期、細胞死のメカニズムについて理解し、その研究手法を含めて説明できる
4プロテオミクス解析の手法と応用柴垣 芳夫
10月1日プロテオミクスの手法とその意義、疾患研究への応用について説明できる。
5細胞内シグナル伝達飯田 直幸
10月8日細胞のさまざまな機能発現メカニズムが、分子レベルで明らかになりつつあることを理解し、その研究手法について説明できる。
6細胞の分化と脱分化齋藤 祥子
10月15日細胞の分化と脱分化の仕組み、ES細胞やiPS細胞の作製と利用法について説明できる。
7遺伝子発現制御技術、抗体の技術の細胞機能解析への応用今井 浩孝
10月22日細胞の遺伝子発現を制御する手法(ノックダウン、ゲノム編集)およびその機能解析、抗体を用いた解析とその応用について理解し説明できる。
8マウス個体の遺伝子変異技術と疾患解析への応用今井 浩孝
10月29日ノックアウトマウス、トランスジェニック、ゲノム編集等のマウス個体での遺伝子改変技術とその疾患への応用について説明できる。
9骨代謝における細胞生物学大手 聡
11月5日骨代謝制御に重要な細胞内シグナル伝達機構について理解し、その研究手法を含めて説明できる。
10微生物の細胞生物学とケミカルバイオロジー
小山 信裕
11月12日微生物について細胞生物学的に理解し、その研究手法を含めて説明できる

No. 1
講義項目
細胞の構造と機能
担当者
奥脇 暢
開講日
2020-09-10
到達目標・学習方法・内容
真核細胞の構造と細胞小器官について理解し、その研究手法を含めて説明できる。
SBO
C6121細胞小器官(核、ミトコンドリア、小胞体、リソソーム、ゴルジ体、ペルオキシソームなど)やリボソームの構造と機能を説明できる。
C6131細胞骨格の構造と機能を説明できる。
No. 2
講義項目
細胞膜脂質と細胞機能
担当者
今井 浩孝
開講日
2020-09-17
到達目標・学習方法・内容
細胞膜脂質の多様性とその意義、酸化障害と代謝機構について理解し、脂質研究手法を含めて説明できる。
SBO
C6111細胞膜を構成する代表的な生体成分を列挙し、その機能を分子レベルで説明できる。
C6112エンドサイトーシスとエキソサイトーシスについて説明できる。
C6211代表的な脂質の種類、構造、性質、役割を説明できる。
C6341膜輸送体の種類、構造、機能を説明できる。
C6342血漿リポタンパク質の種類、構造、機能を説明できる。
No. 3
講義項目
細胞周期と細胞死
担当者
今井 浩孝
開講日
2020-09-24
到達目標・学習方法・内容
細胞増殖、細胞周期、細胞死のメカニズムについて理解し、その研究手法を含めて説明できる
SBO
C6121細胞小器官(核、ミトコンドリア、小胞体、リソソーム、ゴルジ体、ペルオキシソームなど)やリボソームの構造と機能を説明できる。
C6711細胞周期とその制御機構について説明できる。
C6721細胞死(アポトーシスとネクローシス)について説明できる。
No. 4
講義項目
プロテオミクス解析の手法と応用
担当者
柴垣 芳夫
開講日
2020-10-01
到達目標・学習方法・内容
プロテオミクスの手法とその意義、疾患研究への応用について説明できる。
SBO
C3431マススペクトルより得られる情報を概説できる。
C6311多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
C6321タンパク質の翻訳後の成熟過程(細胞小器官間の輸送や翻訳後修飾)について説明できる。
No. 5
講義項目
細胞内シグナル伝達
担当者
飯田 直幸
開講日
2020-10-08
到達目標・学習方法・内容
細胞のさまざまな機能発現メカニズムが、分子レベルで明らかになりつつあることを理解し、その研究手法について説明できる。
SBO
C6311多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
C6611細胞間コミュニケーションにおける情報伝達様式を説明できる。
C6731正常細胞とがん細胞の違いについて説明できる。
C6732がん遺伝子とがん抑制遺伝子について概説できる。
No. 6
講義項目
細胞の分化と脱分化
担当者
齋藤 祥子
開講日
2020-10-15
到達目標・学習方法・内容
細胞の分化と脱分化の仕組み、ES細胞やiPS細胞の作製と利用法について説明できる。
SBO
C6421染色体の構造(ヌクレオソーム、クロマチン、セントロメア、テロメアなど)を説明できる。
C6442エピジェネティックな転写制御について説明できる。
C6462遺伝子改変生物(遺伝子導入•欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)について概説できる。
No. 7
講義項目
遺伝子発現制御技術、抗体の技術の細胞機能解析への応用
担当者
今井 浩孝
開講日
2020-10-22
到達目標・学習方法・内容
細胞の遺伝子発現を制御する手法(ノックダウン、ゲノム編集)およびその機能解析、抗体を用いた解析とその応用について理解し説明できる。
SBO
C6411遺伝情報の保存と発現の流れを説明できる。
C6422遺伝子の構造(プロモーター、エンハンサー、エキソン、イントロンなど)を説明できる。
C6461遺伝子工学技術(遺伝子クローニング、cDNAクローニング、PCR、組換えタンパク質発現法など)を概説できる。
C6462遺伝子改変生物(遺伝子導入•欠損動物、クローン動物、遺伝子組換え植物)について概説できる。
No. 8
講義項目
マウス個体の遺伝子変異技術と疾患解析への応用
担当者
今井 浩孝
開講日
2020-10-29
到達目標・学習方法・内容
ノックアウトマウス、トランスジェニック、ゲノム編集等のマウス個体での遺伝子改変技術とその疾患への応用について説明できる。
SBO
C3431マススペクトルより得られる情報を概説できる。
C6211代表的な脂質の種類、構造、性質、役割を説明できる。
C6311多彩な機能をもつタンパク質(酵素、受容体、シグナル分子、膜輸送体、運搬・輸送タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、接着タンパク質、防御タンパク質、調節タンパク質)を列挙し概説できる。
No. 9
講義項目
骨代謝における細胞生物学
担当者
大手 聡
開講日
2020-11-05
到達目標・学習方法・内容
骨代謝制御に重要な細胞内シグナル伝達機構について理解し、その研究手法を含めて説明できる。
SBO
C6271代表的な必須微量元素の種類、役割を説明できる。
C7151骨、筋肉について概説できる。
No. 10
講義項目
微生物の細胞生物学とケミカルバイオロジー
担当者
小山 信裕
開講日
2020-11-12
到達目標・学習方法・内容
微生物について細胞生物学的に理解し、その研究手法を含めて説明できる

SBO
C5221微生物由来の生物活性物質を化学構造に基づいて分類できる。
C5222微生物由来の代表的な生物活性物質を列挙し、その作用を説明できる。
C8311原核生物、真核生物およびウイルスの特徴を説明できる。

評価方法

定期試験講義中の課題(20%)と期末テスト(80%)で評価する
授業
その他

学生へのメッセージ

この講義を通して、自分たちのからだを構成する基本単位である細胞がどのような仕組みで機能するのかに興味を持ってほしい。研究の最前線についてわかりやすく説明する。学問や研究がどういうものかじかに触れることができる講義である。

準備学習(予習・復習)・その他

1【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】
2生化学ⅠⅡⅢの配布資料を参考に生化学の基礎を十分復習しておくこと。研究手法についても紹介するので、不明な点は積極的に質問し、理解すること。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書配布資料
参考書細胞の分子生物学(第6版)(著)Bruce Alberts ら、(翻訳)中村 桂子らニュートンプレス
参考書 Essential 細胞生物学(原書第4版)(翻訳)中村桂子、松原謙一南江堂
教科書
署名
配布資料
著者・編者
発行所
参考書
署名
細胞の分子生物学(第6版)
著者・編者
(著)Bruce Alberts ら、(翻訳)中村 桂子ら
発行所
ニュートンプレス
参考書
署名
Essential 細胞生物学(原書第4版)
著者・編者
(翻訳)中村桂子、松原謙一
発行所
南江堂