科目名 | : | 薬学総合演習 |
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英文名 | : | Special Course Work in Pharmaceutical Sciences |
科目概要 | : | 薬, 6年, 後期, 必修, 20単位 A, B, C, D, 月~金曜日1・2・3・4・5限 |
科目責任者 | : | 今井 浩孝 (衛生化学・教授) |
担当者 | : | 今井 浩孝(衛生化学・教授)、創薬物理化学教室、医薬品化学教室、薬品製造化学教室、分析化学教室、生命薬化学教室、公衆衛生学教室、薬剤学教室、放射性同位元素研究室、微生物学教室、薬理学教室、分子薬理学教室、生化学教室、生物分子設計学教室、微生物薬品製造学教室、生薬学教室、衛生化学教室、医薬開発学教室、病態解析学、生体制御学、中毒学、地域医療薬学、薬物治療学Ⅰ、薬物治療学Ⅲ、薬物治療学Ⅳ、臨床薬学教育部門、薬物動態学、医薬品情報学、社会薬学部門、医療心理学部門、情報薬学部門 |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP502-is06〕 |
6 年次前期までに履修した薬学必修科目をまとめ、総合力、問題解決能力を身につける。薬剤師国家試験出題基準に対応し、以下の分野について、演習を行うとともに、領域間複合演習を用いて、より高度な応用力を身につける。
基礎系科目から臨床系科目まで6年次前期までに学修した項目の重要事項を集中的に講義する。また、講義の中で問題演習を適宜行い解説する。
この科目は教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)の薬学科③に関連する。
パワーポイントと講義資料を用いた講義形式で行う。講義中に出される課題についてはその講義内で解説を行うことを原則とし、次回の講義あるいは授業用サイトにて行う場合もある。対面講義として実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 到達目標・学習方法・内容 | SBO |
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1 | 物理系 | 生物分子設計学教室 分析化学教室 放射性同位元素研究室 | 物質の物理的性質を理解し、原子・分子の構造、熱力学、反応速度論などに関する基本的事項を説明できる。医薬品を含む化学物質を適切に分析するために、各種分析法に関する基本的事項を説明できる。 計:13コマ | |
2 | 化学系 | 医薬品化学教室 薬品製造化学教室 生命薬化学教室 生薬学教室 微生物薬品製造学教室 | 化学物質の性質と反応について説明できる。 生体分子や医薬品を化学的な見地から説明できる。 核磁気共鳴、赤外吸収、質量分析による分子構造決定法が説明できる。 生薬や天然生物活性物質に関して基本的事項を説明できる。 計:17コマ | |
3 | 生物系 | 生化学教室 微生物学教室 社会薬学部門 | 生命現象に関与するさまざまな分子、生体高分子について説明できる。細胞の構造と機能について説明できる。細胞内の代謝飯能とシグナル伝達系について説明できる。ゲノムの構造と情報、遺伝、複製、変異、修復等について説明できる。人体を構成する器官とその機能を説明できる。個体のホメオスタシスの維持機構、免疫系について説明できる。さまざまな感染症とその治療法について説明できる。 計:13コマ | |
4 | 衛生系 | 衛生化学教室 公衆衛生学教室 中毒学 微生物学教室 放射性同位元素研究室 | 健康(栄養・食品機能と食品衛生・食中毒と食品汚染・保健統計・健康と疾病・疾病予防・疫学・生活習慣病・感染症・がん・代謝・化学物質の毒性・乱用薬物・中毒・放射線の生体への影響・母子保健・学校保健・労働衛生)、環境(上水・下水・水質汚濁・水質試験・大気・室内空気・廃棄物・安全性評価・生態系・環境保全と法的規制)の各項目について説明できる。 計:18コマ | |
5 | 薬理系 | 薬理学教室 分子薬理学教室 微生物薬品製造学教室 | 各種薬物の薬理作用とその機序ならびに適応と代表的な副作用について説明できる。 計:21コマ | |
6 | 薬剤系 | 薬剤学教室 創薬物理化学教室 薬物動態学 | 生物薬剤学の様々な計算問題を解くことができる。 物理薬剤学の様々な計算問題を解くことができる。 薬物動態に関連した様々な計算問題を解くことができる。 計:18コマ | |
7 | 法規系 | 社会薬学部門 医療心理学部門 情報薬学部門 医薬開発学教室 | 薬剤師を取り巻く法的環境を十分に理解し、薬剤師の職能を適正に果たすことができる。 医療倫理に基づき、患者、他の医療職との信頼関係を構築できる。 医療・医薬品等の情報を適正に評価抽出することができ、それを用いて患者、他の医療職に貢献できる。 わが国の医薬品等の供給体系を理解し、創薬・普及・使用に至る各段階で責任をもって関与することができる。 計:15コマ | |
8 | 病態系 | 薬物治療学Ⅰ 薬物治療学Ⅲ 薬物治療学Ⅳ 臨床薬学教育部門 生体制御学 医薬開発学教室 医薬品情報学 | 体の変化(症候、臨床検査)について説明できる。 疾患と薬物療法について説明できる。 医薬品情報(データベース、生物統計の基礎なども含む)について説明できる。 患者情報について説明できる。 テーラーメイド医療について説明できる。 計:22コマ ※SBOs:E2(2)③4, E2(3)②1, E2(3)③7・8, E2(4)②9を除く | |
9 | 実務系 | 薬物治療学Ⅰ 薬物治療学Ⅲ 薬物治療学Ⅳ 地域医療薬学 医薬品情報学 臨床薬学教育部門 | 医療人としての基本、薬剤師業務の基本について説明できる。 調剤、医薬品管理、医薬品情報、服薬指導について説明できる。 病院業務、薬局業務について説明できる。 地域医療について説明できる 計:13コマ ※B⑶①6, B⑷②5, E2⑼4, E2⑼8, E3⑴5, F⑴③5, F⑴③8, F⑴③15, F⑵②1, F⑵②6, F⑵②9, F⑵②11, F⑵⑤5, F⑵⑤9~10, F⑵⑤12~13, F⑵⑥5, F⑵⑥8, F⑵⑥10~14を除く |
C1 | ||||
C2 |
C1 | 1 | 1 | ||
C1 | 1 | 2 | ||
C3 | 1 | |||
C3 | 2 | |||
C3 | 3 | |||
C3 | 4 | |||
C3 | 5 | |||
C4 | 1 | |||
C4 | 2 | |||
C4 | 3 |
C6 | ||||
C8 |
D1 | ||||
D2 |
E1 | 1 | 1 | 1 | 薬の用量と作用の関係を説明できる。 |
E1 | 1 | 1 | 2 | アゴニスト(作用薬、作動薬、刺激薬)とアンタゴニスト(拮抗薬、遮断薬)について説明できる。 |
E1 | 1 | 1 | 3 | 薬物が作用するしくみについて、受容体、酵素、イオンチャネルおよびトランスポーターを例に挙げて説明できる。 |
E1 | 1 | 1 | 4 | 代表的な受容体を列挙し、刺激あるいは遮断された場合の生理反応を説明できる。 |
E1 | 1 | 1 | 5 | 薬物の作用発現に関連する代表的な細胞内情報伝達系を列挙し、活性化あるいは抑制された場合の生理反応を説明できる。 |
E2 | 1 | |||
E2 | 2 | |||
E2 | 3 | |||
E2 | 4 | |||
E2 | 5 | |||
E2 | 6 | |||
E2 | 7 | |||
E2 | 8 | 1 |
E3 | 3 | 1 | 2 | 薬物動態に影響する代表的な遺伝的素因(薬物代謝酵素・トランスポーターの遺伝子変異など)について、例を挙げて説明できる。 |
E3 | 3 | 2 | ||
E3 | 3 | 3 | ||
E3 | 3 | 4 | ||
E3 | 3 | 5 | 1 | 個別の患者情報(遺伝的素因、年齢的要因、臓器機能など)と医薬品情報をもとに、薬物治療を計画・立案できる。 |
E4 | ||||
E5 |
B | 2 | 2 | 2 | 医薬品の開発から承認までのプロセスと法規範について概説できる。 |
B | 2 | 2 | 3 | 治験の意義と仕組みについて概説できる。 |
B | 2 | 2 | 4 | 医薬品等の製造販売及び製造に係る法規範について説明できる。 |
B | 2 | 2 | 5 | 製造販売後調査制度及び製造販売後安全対策について説明できる。 |
B | 3 | 1 | 6 | 薬価基準制度について概説できる。 |
B | 3 | 2 | 2 | 国民医療費の動向について概説できる。 |
E2 | 1 | 3 | 1 | 全身麻酔薬、催眠薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。 |
E2 | 1 | 3 | 4 | 統合失調症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 |
E2 | 1 | 3 | 5 | うつ病、躁うつ病(双極性障害)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 |
E2 | 1 | 3 | 6 | 不安神経症(パニック障害と全般性不安障害)、心身症、不眠症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 |
E2 | 1 | 3 | 7 | てんかんについて、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 |
E2 | 1 | 3 | 10 | 認知症(Alzheimer(アルツハイマー)型認知症、脳血管性認知症等)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 |
E2 | 2 | 2 | ||
E2 | 2 | 3 | ||
E2 | 3 | 1 | ||
E2 | 3 | 2 | ||
E2 | 3 | 3 | ||
E2 | 4 | 1 | ||
E2 | 4 | 2 | ||
E2 | 5 | 1 | ||
E2 | 5 | 2 | ||
E2 | 6 | 1 | ||
E2 | 6 | 2 | ||
E3 | 1 | 1 | ||
E3 | 1 | 2 | ||
E3 | 1 | 5 | ||
E3 | 1 | 6 |
A | 1 | 3 | 3 | 医療に関するリスクマネジメントにおける薬剤師の責任と義務を説明できる。 |
A | 1 | 3 | 4 | 医薬品が関わる代表的な医療過誤やインシデントの事例を列挙し、その原因と防止策を説明できる。 |
A | 4 | 0 | 1 | 保健、医療、福祉、介護における多職種連携協働及びチーム医療の意義について説明できる。 |
A | 4 | 0 | 2 | 多職種連携協働に関わる薬剤師、各職種及び行政の役割について説明できる。 |
A | 4 | 0 | 3 | チーム医療に関わる薬剤師、各職種、患者・家族の役割について説明できる。 |
B | 2 | 2 | 6 | 薬局、医薬品販売業及び医療機器販売業に係る法規範について説明できる。 |
B | 2 | 2 | 9 | 生物由来製品の取扱いと血液供給体制に係る法規範について説明できる。 |
B | 2 | 3 | 1 | 麻薬、向精神薬、覚醒剤原料等の取扱いに係る規定について説明できる。 |
B | 3 | 1 | ||
B | 3 | 2 | 3 | 後発医薬品とその役割について説明できる。 |
B | 4 | |||
D1 | 3 | 1 | 5 | エネルギー代謝に関わる基礎代謝量、呼吸商、推定エネルギー必要量の意味を説明できる。 |
E2 | 9 | 0 | ||
E3 | 1 | 1 | ||
E3 | 1 | 2 | ||
E3 | 1 | 3 | 3 | 医薬品情報の信頼性、科学的妥当性などを評価する際に必要な基本的項目を列挙できる。 |
E3 | 1 | 3 | 5 | 医薬品情報をニーズに合わせて加工・提供し管理する際の方法と注意点(知的所有権、守秘義務など)について説明できる。 |
E3 | 1 | 4 | 1 | EBMの基本概念と実践のプロセスについて説明できる。 |
E3 | 1 | 7 | 1 | 病院や薬局において医薬品を採用・選択する際に検討すべき項目を列挙し、その意義を説明できる。 |
E3 | 2 | |||
F | 1 | 3 | ||
F | 2 | 1 | 1 | 前)調剤業務に関わる事項(処方せん、調剤録、疑義照会等)の意義や取り扱いを法的根拠に基づいて説明できる。 |
F | 2 | 1 | 4 | 保険薬局として必要な条件や設備等を具体的に関連付けて説明できる。 |
F | 2 | 2 | ||
F | 2 | 3 | 1 | 前)薬袋、薬札(ラベル)に記載すべき事項を適切に記入できる。 |
F | 2 | 3 | 2 | 前)主な医薬品の成分(一般名)、商標名、剤形、規格等を列挙できる。 |
F | 2 | 3 | 5 | 前)代表的な注射剤・散剤・水剤等の配合変化のある組合せとその理由を説明できる。 |
F | 2 | 3 | 6 | 前)無菌操作の原理を説明し、基本的な無菌操作を実施できる。 |
F | 2 | 4 | 2 | 前)妊婦・授乳婦、小児、高齢者などへの応対や服薬指導において、配慮すべき事項を具体的に列挙できる。 |
F | 2 | 4 | 5 | 前)代表的な疾患において注意すべき生活指導項目を列挙できる。 |
F | 2 | 4 | 7 | 前)薬歴・診療録の基本的な記載事項とその意義・重要性について説明できる。 |
F | 2 | 5 | ||
F | 2 | 6 | ||
F | 3 | 1 | 1 | 前)基本的な医療用語、略語の意味を説明できる。 |
F | 3 | 1 | 2 | 前)患者および種々の情報源(診療録、薬歴・指導記録、看護記録、お薬手帳、持参薬等)から、薬物療法に必要な情報を収集できる。 |
F | 3 | 1 | 3 | 前)身体所見の観察・測定(フィジカルアセスメント)の目的と得られた所見の薬学的管理への活用について説明できる。 |
F | 3 | 3 | 4 | 前)皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射・点滴等の基本的な手技を説明できる。 |
F | 3 | 3 | 5 | 前)代表的な輸液の種類と適応を説明できる。 |
F | 3 | 3 | 6 | 前)患者の栄養状態や体液量、電解質の過不足などが評価できる。 |
F | 3 | 4 | 1 | 前)代表的な疾患に用いられる医薬品の効果、副作用に関してモニタリングすべき症状と検査所見等を具体的に説明できる。 |
F | 4 | 1 | 1 | 前)チーム医療における薬剤師の役割と重要性について説明できる。 |
F | 4 | 1 | 2 | 前)多様な医療チームの目的と構成、構成員の役割を説明できる。 |
F | 4 | 1 | 3 | 前)病院と地域の医療連携の意義と具体的な方法(連携クリニカルパス、退院時共同指導、病院・薬局連携、関連施設との連携等)を説明できる。 |
F | 4 | 2 | 1 | 前)地域の保健、医療、福祉に関わる職種とその連携体制(地域包括ケア)およびその意義について説明できる。 |
F | 4 | 2 | 2 | 前)地域における医療機関と薬局薬剤師の連携の重要性を討議する。 |
F | 5 | 1 | 1 | 前)在宅医療・介護の目的、仕組み、支援の内容を具体的に説明できる。 |
F | 5 | 1 | 2 | 前)在宅医療・介護を受ける患者の特色と背景を説明できる。 |
F | 5 | 1 | 3 | 前)在宅医療・介護に関わる薬剤師の役割とその重要性について説明できる。 |
F | 5 | 2 | 1 | 前)地域保健における薬剤師の役割と代表的な活動(薬物乱用防止、自殺防止、感染予防、アンチドーピング活動等)について説明できる。 |
F | 5 | 2 | 2 | 前)公衆衛生に求められる具体的な感染防止対策を説明できる。 |
F | 5 | 3 | 1 | 前)現在の医療システムの中でのプライマリケア、セルフメディケーションの重要性を討議する。 |
F | 5 | 4 | 1 | 前)災害時医療について概説できる。 |
定期試験 | |
授業 | |
その他 | 演習予備試験(10%)、演習試験Ⅰ(40%)及び演習試験Ⅱ(50%)の総合評価をもって行い、60%以上を合格とする。 |
薬学総合演習はこれまでに身につけた知識を体系的に学び直すことで、実践的な薬剤師としての能力を養成するための科目となっています。したがって、授業はこれまでの学習内容の復習を中心とした形式や過去の薬剤師国家試験問題を利用した演習形式となります。後期からの講義の開講に先立ち、夏休みを利用して苦手科目の見直しを各自行なってください。演習講義を通じて、単なる知識の暗記にとどまらず、論理的に物事を理解し体系的に知識を結びつけていく学習態度が大切です。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:600時間】 |
2 | あらかじめ示された演習項目について、教科書や参考書を利用して予習しておくこと。講義後は、配布された講義プリントをもちいて復習をする。不明な点があれば、担当教員に質問する。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布資料 | ||
参考書 | (なし) |