科目名 | : | 医療コミュニケーション演習 |
---|---|---|
英文名 | : | Practice of Medical Communication |
科目概要 | : | 薬, 6年, 前期, 選択, 1単位 A, B, C, D, 金曜日3・4・5限, 3302講義室 |
科目責任者 | : | 有田 悦子 (医療心理学部門・教授) |
担当者 | : | 有田 悦子※(医療心理学部門・教授)、竹平 理恵子※(医療心理学部門・准教授)、正村 優子※(医療心理学部門・助教) |
備考 | : | 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PP302-HU06〕 |
真の患者中心の医療とは、患者が自分の治療について充分な説明を受け、理解し、納得し、自発的に選択した上に成り立っており、そのためには、医療者と患者の密なコミュニケーションが重要である。本演習では医療人として患者とより良いコミュニケーションをとるために、コミュニケーションの重要性やスキルを学習する。また本演習は、OSCE、病院・薬局での実務実習を経て、改めて患者とのコミュニケーションについて考えていきたい薬学生を対象とし、参加型の実践的な内容になる。
科目の位置付け:ヒューマニズム系専門科目
この科目はディプロマ・ポリシーの薬学科①②③④⑤⑥に関連する。
第1~4回では薬剤師業務に活かすための健康行動理論理論について講義し、模擬医療面接において実践する。第5~7回では薬剤師と患者のコミュニケーションの特徴やコミュニケーション分析の方法について講義し、実践する。第8~10回では、行動科学を踏まえ患者に合わせた適切な対応について実践する。
A:薬剤師が患者中心の医療を実践するために必要となる主な健康行動理論について理解できるようになる。
B:医療面接における患者と薬剤師のコミュニケーションについて種類や特性を理解できるようになる。
C:医療面接における自分自身のコミュニケーション傾向について理解できるようになる。
D:医療面接において患者のレディネスを考慮した上で患者に合わせた適切な応対について理解できるようになる。
E:プロフェッショナルとしての薬剤師のコミュニケーションについて理解できるようになる。
基本事項等は配布資料を用い講義形式にて説明する。
模擬患者とのロールプレイ等のグループワークを行い、その内容について討議(ディスカッション)を行う。
医療者のコミュニケーション傾向などについて講義し、受講者の現状に合わせながらコミュニケーション分析を行う。
薬剤師が患者と信頼関係を構築するための医療コミュニケ―ションについて討議する。
模擬患者とのセッション毎に教員からのフィードバックを行う。
※対面授業として実施する。(収録動画等配信なし)
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
---|---|---|---|---|
1 | 行動科学の基礎知識 | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 4月25日③ | 薬剤師が患者中心の医療を実践するために必要となる主な健康行動理論について理解し学ぶ。 【予習】 事前にシラバスの内容を熟読し理解しておく 【復習】 講義内容の復習と整理 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 医療面接に活かす行動科学 | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 4月25日④ | 行動科学的な観点での医療面接における患者と薬剤師のコミュニケーションについて、行動科学的な観点を学ぶ。グループワーク等を行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】A、Bに関連する。 |
3 | 医療面接演習① | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 4月25日⑤ | 模擬医療面接においてルーブリックにより到達度を確認し、行動科学的な視点から自身のコミュニケーション傾向について学ぶ。ロールプレイを行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】A、B、Cに関連する。 |
4 | 医療面接演習② | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月9日③ | 薬剤師と患者の医療面接場面の映像資料を通して、行動科学の観点からより良いコミュニケーションについて学ぶ。グループワーク等を行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Bに関連する。 |
5 | 医療面接における薬剤師と患者の関係 | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月9日④ | 医療面接における薬剤師-患者間のやりとりについて、その種類や特性を理解し学ぶ。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Bに関連する。 |
6 | 医療コミュニケーション分析演習① | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月9日⑤ | 医療面接場面の映像資料を用いて、コミュニケーションの種類や特性を学ぶ。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Bに関連する。 |
7 | 医療コミュニケーション分析演習② | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月16日③ | 医療面接における自身のコミュニケーション傾向について学ぶ。グループワーク等を行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Cに関連する。 |
8 | 医療面接演習③ | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月16日④ | 行動科学の観点から患者のレディネスを考慮した上で、患者に合わせた適切な応対について学ぶ。グループワーク等を行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Dに関連する。 |
9 | 医療面接演習④ | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月16日⑤ | 行動科学の観点から患者のレディネスを考慮した上で、患者に合わせた適切な応対について学ぶ。グループワーク等を行う。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習と整理 【到達目標】Dに関連する。 |
10 | プロフェッショナルとしての医療コミュニケーション(まとめ) | 有田 悦子 竹平 理恵子 正村 優子 | 5月23日③ | これまでの演習を踏まえて、プロフェッショナルとしての薬剤師のコミュニケーションについて学ぶ。 【予習】 事前にシラバス等で授業内容を確認しておくこと 【復習】 演習内容の復習とまとめ 【到達目標】Eに関連する。 |
定期試験 | 実施しない。 |
授業 | 参加姿勢については、討議への参加状況および授業内のワークシートにて行う。到達度については、第9回に実施するロールプレイにて行う。その他、授業時間外のレポートについては、第9回目の授業にて提示する。 |
その他 | 演習への参加態度・ロールプレイング(60%)、レポート(40%)にて評価する。 欠席、遅刻は減点する。 参加型の内容となるため、定員枠を設ける(20名程度)。 |
本授業は、今までに学んだ医療コミュニケーションや心理学に関連する内容と、実務実習の経験を統合して学ぶ応用的な内容です。主体的に参加する意思があること、他者の意見を受容することができることが、効果的な学びのために必須となります。全てを前向きに捉えることができる向上心を持った学生の受講を推奨します。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:15時間】 |
2 | <予習>2年次「医療コミュニケーション論」、3年次「医療心理学」の内容を復習しておくこと。 |
3 | <復習>毎回の講義で配布される資料や演習課題をよく読み、わからない点は積極的に質問に来るなどして解消しておくこと。 |
4 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 病院での経験を活かした演習課題を作成し、グループワークにおいて助言および解説を行っている。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 配布資料 | ||
参考書 | 薬学コミュニケーション | 有田悦子、竹平理恵子 | 京都廣川書店 |
参考書 | ファーマシューティカルコミュニケーション | 日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会監修 有田悦子、井手口直子編 | 南山堂 |