科目名 | : | 生薬・東洋医学精説 |
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英文名 | : | Advanced Pharmacognosy and Oriental Medicine |
科目概要 | : | 薬・創薬, 5年・6年・4年, 前期, 選択, 1単位 A, B, C, D, S, 火曜日3・4・5限, 3302講義室 |
科目責任者 | : | 小林 義典 (生薬学・教授) |
担当者 | : | 小林 義典※(生薬学・教授)、白畑 辰弥(生薬学・准教授)、日向 須美子※(漢方臨床研究室・准教授)、遠藤 真理※(漢方臨床研究室・助教)、若杉 安希乃※(漢方鍼灸治療センター)、伊藤 剛※(漢方鍼灸治療センター)、星野 卓之※(漢方鍼灸治療センター) |
備考 | : | 漢方医薬学履修プログラム対応科目 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PL301-CP04, PP301-CP05, PP301-CP05〕 |
漢方薬、生薬に関するこれまでの学修内容をより有効かつ安全に活用することができるようになるためには最新の基礎研究と臨床応用について具体的に学ぶことが重要である。本講義では、最新の基礎研究や臨床応用の実例を学び、また企業での取り組み、自然における薬用植物の実際を視察することで、これまでに学習してきた東洋医学に関する知識を整理し、理解を深めることを目的とする。
科目の位置付け: 発展科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科③④⑤⑥、生命創薬科学科①③⑤に関連する。
漢方薬、生薬に関する最新の基礎研究と臨床応用について理解し、さらに実地見学することで、漢方薬をより有効かつ安全に活用する能力を習得する。
A 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学び、例示して概説できるようになる。
B 漢方薬の薬効を科学的に解明し、臨床に役立てるための研究方法のポイントを、実例をあげて概説できる。
C 漢方薬・生薬の鑑別、品質評価、品質管理について学び、例示して概説できるようになる。
パワーポイントを用いた講義形式、および課題、レポート提出。
適宜、予習・復習のための課題を与え、次回、課題の中の特徴的な見解や誤解に対してコメントする。
対面授業として実施する。(収録動画等配信なし)
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 漢方医学の臨床 現代における漢方医学の役割と活用のポイント | 小林 義典 | 5月13日③ | 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学ぶ。現代における漢方医学の役割と活用のポイント、漢方を取り巻く諸問題、学習を進めていく上でのポイントについて理解を深める。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Aに関する。 |
2 | 漢方医学の臨床 漢方リテラシーと用語・病名分類 | 星野 卓之 | 5月13日④ | 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学ぶ。漢方リテラシーと用語・病名分類について学ぶ。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Aに関する。 |
3 | 漢方医学の臨床 寒・熱と冷え症 | 伊藤 剛 | 5月13日⑤ | 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学ぶ。漢方における寒・熱の病態、冷え症の病態を、東洋医学的・西洋医学的に理解し、病態の分類別に、治療方針について学ぶ。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Aに関する。 |
4 | 漢方薬の歴史、企業における漢方薬の品質管理と育薬(その1) | 小林 義典 | 5月20日③ | 企業見学によって、漢方薬の歴史、品質管理と、育薬について学ぶ。 <予習>企業のホームページを活用し、その企業の経営理念、経営状態、研究業績、社会貢献などについて調べる。 <復習>各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
5 | 漢方薬の歴史、企業における漢方薬の品質管理と育薬(その2) | 小林 義典 | 5月20日④ | 企業見学によって、漢方薬の歴史、品質管理と、育薬について学ぶ。 <予習>企業のホームページを活用し、その企業の経営理念、経営状態、研究業績、社会貢献などについて調べる。 <復習>各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
6 | 漢方薬・生薬品質評価・品質管理 | 白畑 辰弥 | 5月20日⑤ | 漢方薬・生薬に含有される様々な化学成分とその生合成経路について、これまでの6年間に学んできた内容を整理し、具体例をあげて説明できる。 <予習>教科書「パートナー生薬学」「薬学生・薬学生のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
7 | 漢方医学の臨床 漢方のEBM | 若杉 安希乃 | 5月27日③ | 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学ぶ。漢方のEBMについて理解参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Aに関する。 |
8 | 漢方医学の臨床 臨床のための基礎研究の実際 | 遠藤 真理 | 5月27日④ | 現代医学のなかでの漢方医学の臨床応用について学ぶ。漢方薬の薬効を科学的に解明し、臨床に役立てるための研究方法のポイントを、実例をあげて概説できる。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Bに関する。 |
9 | 漢方薬・生薬の機能評価と創薬 がん治療における活用や副作用の除去を目的とした基礎研究 | 日向 須美子 | 5月27日⑤ | 漢方薬・生薬をより深く理解するための基礎研究等に関するより高度な知識を学ぶ。特にがん治療における漢方薬や、副作用を除去した漢方の新薬の開発研究を例としてとりあげる。 <予習>参考書「薬学生・薬剤師のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Bに関する。 |
10 | 国立博物館附属自然教育園の薬用植物観察(前半) | 小林 義典 | 6月3日③ | 国立博物館附属自然教育園にある薬用植物をを実地見学により学ぶ。 <予習>配布プリントを事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
11 | 国立博物館附属自然教育園の薬用植物観察(後半) | 小林 義典 | 6月3日④ | 国立博物館附属自然教育園にある薬用植物を実地見学により学ぶ。 <予習>配布プリントを事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
12 | 漢方薬・生薬品質評価・品質管理 | 白畑 辰弥 | 6月3日⑤ | 漢方薬・生薬の品質評価と品質管理の重要性と課題、最新の研究事例について学び、具体例をあげて説明できる。 <予習>教科書「薬学生・薬学生のための漢方医薬学」の関連箇所を事前に学習する。<復習>配布プリントおよび教科書を再確認するとともに、講義内容を振り返り、各自関連する事項を調査して感想文・レポートを作成する。 【到達目標】Cに関する。 |
定期試験 | 各回毎に提出されたレポート(100%)で評価する。 |
授業 | 集中講義形式。 |
その他 |
本講義では、漢方を理解し、活用するために、役立つ知識を提供します。しかし、本当に漢方を活用できるようになるためには、基本的な処方の方意と関連する原典の条文、そして処方を構成する個々の生薬の性味・薬能を覚えておく必要があります。
ツムラ漢方スクエアの「漢方ライブラリー」http://www.kampo-s.jp/m_square/library/index.htm には多くの有用な資料が無料で公開されています。中でも先ず『漢方常用30処方記憶術』は必読です。しっかり読んで頭に入れておきましょう。また、『傷寒論』も書き下し文で良いので、一度は目を通しておくことをお勧めします(漢方ライブラリーにて多数公開)。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 定員:40 名程度 |
3 | 生薬学Ⅰ・Ⅱ、生薬学実習、東洋医学概論など、前学年までの関連科目の学習内容を充分復習しておくこと。 |
4 | 事後のアクティブラーニングとして、データベース等を活用して、与えられたテーマについての調査レポートを作成し、提出すること。 |
5 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 協和醗酵工業筑波研究所における研究員としての機能性素材(食品を含む)の開発や、北里研究所病院 漢方鍼灸治療センター(旧東洋医学総合研究所)における薬剤師としての東洋医学の実践の経験を踏まえて、漢方の基礎と応用、漢方薬の利活用について解説する。 北里研究所病院 漢方鍼灸治療センター(旧東洋医学総合研究所)における医師としての東洋医学の臨床経験を踏まえて、漢方の基礎と応用、漢方薬の利活用について解説する。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 毎回、資料を配付する。 | ||
参考書 | 薬学生のための漢方医薬学 | 花輪 壽彦、山田 陽城、小林義典 他 | 南江堂 |
参考書 | 天然医薬資源学 | 小林 義典 他 | 廣川書店 |