科目名 | : | 分析科学Ⅲ |
---|---|---|
英文名 | : | Analytical Sciences Ⅲ |
科目概要 | : | 薬・創薬, 3年, 前期, 必修, 1単位 A, B, C, D, S, 火曜日1時限, 2202大講義室 |
科目責任者 | : | 加藤 くみ子 (分析化学・教授) |
担当者 | : | 加藤 くみ子※(分析化学・教授)、片根 真澄(医薬研究施設・准教授)、宮本 哲也(分析化学・講師) |
備考 | : | 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PP301-PC03, PL301-PC03〕 |
医療現場では、様々な分析法が用いられている。日本薬局方収載の医薬品や生体関連物質の定性・定量結果及び各種物理学的画像診断の結果を適切に解釈できるようになるために、生物学的分析法、画像診断法、臨床分析法について、原理、特徴及び操作法を修得する。
科目の位置付け:物理系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①に関連する。
医療現場で用いられる主な分析法(画像診断法、免疫化学的測定法、酵素的分析法、遺伝子分析法、ドライケミストリーなど)の基本原理や操作法を講義する。また、臨床分析の準備に重要な、試料の前処理法や臨床分析における精度管理等を講義する。
A: Point of Care Testingの内容を理解するとともに、臨床現場での応用とその重要性を理解している。
B: 医療現場で用いられる分析法の目的と原理、操作法の概略と特徴を理解している。
C: 生命現象の解明に用いられる顕微分析法の原理と特徴について理解している。
D: 各種画像診断法の原理と疾患画像の特徴及び画像診断に用いられる医薬品の役割について理解している。
E: 検体試料を分析前に適切に処理する必要性を理解するとともに、測定値の取り扱い方について理解している。
パワーポイントや配布資料等を用いて講義形式で進める。
理解を深めるための課題を提供し、次回の授業で課題の中の特徴的な誤解等についてコメントや解説をする。
対面講義にて実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
---|---|---|---|---|
1 | Point of Care Testing 生物学的分析法 :顕微分析法 | 加藤 くみ子 | 4月8日① | Point of Care Testingの意義と内容について学ぶ。 顕微分析法の原理と特徴について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて顕微分析法の原理と特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】A、B、Cに関連する。 |
2 | 画像診断法 :超音波診断法・MRI | 加藤 くみ子 | 4月15日① | 超音波診断法の原理と特徴について学ぶ。 Magnetic Resonance Imaging(MRI)の原理と特徴について学ぶ。 内視鏡検査の原理と特徴について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて超音波診断法・MRI・内視鏡検査の原理と特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】Dに関連する。 |
3 | 画像診断法 :物理学的診断法 | 加藤 くみ子 | 4月22日① | X線検査の原理と特徴について学ぶ。 核医学検査の原理と特徴について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえてX線検査・核医学検査の原理と特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】Dに関連する。 |
4 | 生物学的分析法 :免疫化学的測定法 | 宮本 哲也 | 5月13日① | 免疫反応を用いた分析法の原理や特徴、種類や操作法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて免疫反応を用いた分析法の原理や特徴、種類や操作法を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
5 | 生物学的分析法 :免疫化学的測定法 | 宮本 哲也 | 5月20日① | 免疫反応を用いた分析法の検出法とその特徴について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて免疫反応を用いた分析法の検出法とその特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
6 | 生物学的分析法 :酵素的分析法 | 宮本 哲也 | 5月27日① | 酵素を用いた分析法の原理と特徴、酵素を用いた分析法の具体例について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて酵素を用いた分析法の原理と特徴、具体例を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
7 | 生物学的分析法 :遺伝子分析法 | 宮本 哲也 | 6月3日① | 遺伝子分析法の代表的な例を挙げその原理と特徴について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて遺伝子分析法の原理と特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
8 | 臨床分析法(1) :前処理法 | 宮本 哲也 | 6月10日① | 臨床分析の内容と特徴について学ぶ。 分析目的に即した試料の前処理法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて試料の前処理法の種類と特徴を自分で調べ考える。 【到達目標】Eに関連する。 |
9 | 臨床分析法(2) :分析法バリデーション・標準物質・精度管理 ※講義日変更・2限実施 | 片根 真澄 | 6月19日② | 分析法バリデーションについて学ぶ。 臨床分析における標準物質と精度管理の意義について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて分析法バリデーション・標準物質・精度管理の意義を自分で調べ考える。 【到達目標】Eに関連する。 |
10 | 臨床分析法(3) :センサー・ドライケミストリー | 片根 真澄 | 6月24日① | 代表的なセンサーの原理、操作法及び応用例について学ぶ。 ドライケミストリーの原理、操作法及び応用例について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえてセンサー・ドライケミストリーの原理、操作法及び応用例を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
定期試験 | 定期試験 (100%) |
授業 | |
その他 |
「分析科学 Ⅲ」は、分析法のなかでも特に臨床現場で用いられる分析法を取り上げている。本科目では、それぞれの方法の原理をしっかり理解したうえで、それぞれの特徴を勉強してほしい。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 1)教科書の該当箇所を事前に良く読んで理解しておくこと。 2)前学期までの関連科目(分析科学I, II)の内容を良く復習しておくこと。 3)受講後は教科書、配布資料を利用して受講内容を復習し、理解を深めておくこと。 |
3 | 授業においては、プリント等を配布する。 |
4 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 企業での医薬品分析や国立研究所での日本薬局方試験法原案作成の経験を踏まえ、各種分析法の原理や応用事例の解説を行う。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | パートナー分析化学 Ⅰ、Ⅱ | 萩中・加藤ら | 南江堂 |
参考書 | 基礎薬学分析化学Ⅰ、Ⅱ | 中村ら | 廣川書店 |
参考書 | 物理系薬学 Ⅱ、Ⅲ | 佐治ら | 東京化学同人 |
参考書 | コアカリ対応分析化学 | 今井ら | 丸善 |
参考書 | 第18改正日本薬局方解説書 | 廣川書店 |