科目名 | : | 薬理学実習Ⅱ |
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英文名 | : | Practice of Pharmacology Ⅱ |
科目概要 | : | 薬・創薬, 3年, 後期, 必修, 1単位 A, B, C, D, S, 集中3・4・5限 |
科目責任者 | : | 中原 努 (分子薬理学・教授) |
担当者 | : | 中原 努(分子薬理学・教授)、柏原 俊英(分子薬理学・准教授)、片根 真澄(医薬研究施設・准教授)、日向 須美子※(漢方臨床研究室・准教授)、伊藤 直樹※(漢方臨床研究室・講師)、喜来 望(学習支援室・講師)、長谷川 純矢(生物系共有機器室・講師)、森田 茜(分子薬理学・助教)、出口 粧央里(分子薬理学・助教)、尾髙 椋介(分子薬理学・助教)、遠藤 真理※(漢方臨床研究室・助教) |
備考 | : | 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PP304-PH03, PL304-PH03〕 |
薬物治療を適切に行うためには、各臓器の仕組みを知り、薬物が臓器へどのような薬理作用を、どのような機序で示すのか理解する必要がある。
本実習では、解剖学的な観点から人体を構成する各器官の構成と機能を学ぶ。そして、薬理学で学ぶ代表的な薬物(局所麻酔薬、消化管運動調節薬、循環器作用薬、網膜疾患治療薬)の薬理作用および作用機序について、講義で得た知識をより深く理解するために、各種薬理学的実験を体験する。
科目の位置付け:薬理・病態系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④⑤、生命創薬科学科①③に関連する。
①主要な器官の構成と機能、②局所麻酔薬、③消化管運動調節薬、④循環器作用薬、⑤網膜疾患治療薬、を主なテーマに薬理学的実験を体験し、これまでに講義で得ている知識と結び付けながら説明する。
A: 各実習項目の生理学的及び薬理学的背景を理解し、実習内容を説明できる。
B: 組織観察を行い、各器官の構成と機能を理解し、説明できる。
C: 動物実験での代表的な薬物投与法について理解し、適正な動物実験を実施できる。
D: 局所麻酔薬の作用機序と各局所麻酔薬の類似点と相違点を理解し、説明できる。
E: 消化管の運動調節機構と消化管運動に影響を与える薬物の作用機序を理解し、説明できる。
F: 自律神経系による調節機構を理解し、説明できる。
G: レニン-アンジオテンシン系とキニン-カリクレイン系による循環調節機構を理解し、説明できる。
H: 正常な網膜の構造と機能を理解し説明できるようになり、網膜変性疾患における網膜の微細構造の変化と網膜変性疾患治療薬の作用機序を説明できる。
パワーポイントと配布資料を用いて方法を説明したのち、実技をデモンストレーションする。その後、各自が実験を行う。実験中に生じた疑問点や誤解についてはその場でコメントする。対面授業とオンデマンド型遠隔授業を組み合わせて実施する。詳細は実習予定表で事前に通知して周知する。
No. | 実習項目 | 担当者 | 授業内容・方法 |
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1 | 薬理学実習IIの概要と各項目の解説 | 中原 努 柏原 俊英 森田 茜 出口 粧央里 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 各実習項目の生理学的および薬理学的背景について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、実習の各項目の内容を整理しておく。 【復習】実習の各項目の解説内容を整理し理解を深める。 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 組織観察1(脊髄、下垂体、心臓、血管、小腸、膵臓) ※オンデマンド型遠隔授業として実施 | 柏原 俊英 森田 茜 出口 粧央里 中原 努 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 組織観察(脊髄、下垂体、心臓、血管、小腸、膵臓)を行い、各器官の役割と組織を構成する細胞について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、観察する組織・細胞の生理的役割を生理学の教科書を読み整理しておく。 【復習】観察した組織・細胞の構造と機能を関連付けて理解を深める。 【到達目標】B、E、F、Gに関連する。 |
3 | 組織観察2(甲状腺、肝臓、腎臓、副腎、精巣、卵巣) ※オンデマンド型遠隔授業として実施 | 森田 茜 柏原 俊英 出口 粧央里 中原 努 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 組織観察(甲状腺、肝臓、腎臓、副腎、精巣、卵巣)を行い、各器官の役割と組織を構成する細胞について学ぶ。各器官から産生されるホルモンの生理活性について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、観察する組織・細胞の生理的役割を生理学の教科書を読み整理しておく。 【復習】観察した組織・細胞の構造と機能を関連付けて理解を深める。 【到達目標】Bに関連する。 |
4 | 薬物適用法 | 森田 茜 柏原 俊英 出口 粧央里 中原 努 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 実習項目で必要となる実験動物への薬物適用法について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、実習項目で必要となる薬物適用法について整理しておく。 【復習】薬物適用法を整理し理解を深める。 【到達目標】C、Eに関連する。 |
5 | 局所麻酔薬 | 森田 茜 柏原 俊英 出口 粧央里 中原 努 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 局所麻酔薬の作用機序と適用法について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、局所麻酔薬について薬理学の教科書を読み整理しておく。 【復習】実験データを整理し、使用した局所麻酔薬の特徴について理解を深める。 【到達目標】Dに関連する。 |
6 | 消化管運動調節薬 | 柏原 俊英 森田 茜 出口 粧央里 中原 努 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 消化管の運動調節機構と消化管運動に影響を与える薬物の作用機序について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、消化管運動について薬理学と生理学の教科書を読み整理しておく。 【復習】実験データを整理し、使用した薬物の消化管運動に及ぼす影響について理解を深める。 【到達目標】B、E、Fに関連する。 |
7 | 循環調節 | 柏原 俊英 中原 努 森田 茜 出口 粧央里 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | レニン-アンジオテンシン系とキニン-カリクレイン系による循環調節機構について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、循環調節機構について薬理学と生理学の教科書を読み整理しておく。 【復習】実験データを整理し、使用した薬物の循環器系に及ぼす影響について理解を深める。 【到達目標】B、F、Gに関連する。 |
8 | 網膜変性疾患 | 森田 茜 中原 努 出口 粧央里 柏原 俊英 喜来 望 尾髙 椋介 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 正常および網膜変性疾患の眼球組織を観察し、網膜に生じる微細構造の変化及び網膜変性疾患治療薬の作用機序について学ぶ。 【予習】予め実習書に目を通して、網膜変性疾患について調べて整理しておく。 【復習】実験データを整理し、網膜変性疾患治療薬の作用機序について理解を深める。 【到達目標】B、Hに関連する。 |
9 | 評価 | 中原 努 柏原 俊英 森田 茜 出口 粧央里 尾髙 椋介 喜来 望 片根 真澄 日向 須美子 伊藤 直樹 遠藤 真理 長谷川 純矢 | 各実習項目の試験において到達度を確認する。 【予習】実習の各項目の内容を整理し、理解しておく。 【復習】理解が不十分であった項目について整理し理解を深める。 【到達目標】A、B、C、D、E、F、G、Hに関連する。 |
定期試験 | |
授業 | |
その他 | レポート(60%)と実習試験(40%)により評価する。 遅刻、実習に臨む態度により減点することがある。 |
積極的に実習に参加し、薬理学的な考察を加えた実習レポートの提出が重要です。無断欠席した者、正当な理由なく欠席をした者及び実習レポートを提出しなかった者には単位を与えません。止むを得ない事情で欠席した場合には、追実習の機会を与えることがありますので、後日速やかに、分子薬理学教室の担当教員に実習欠席届を提出してください。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:- 時間】 |
2 | 【予習】予め実習書に目を通して、予習のポイントに従い、薬理学並びに生理学の教科書を読み知識の整理をしておく。 【復習】実習後はレポートをまとめる。また参考書を使用して知識の整理をするとともに、生じた疑問点は担当教員に質問して解決する。 |
3 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 東洋医学総合研究所における薬理実験の経験を活かし、各種薬理的実験について解説する。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 薬理学実習Ⅱ 実習書 | 分子薬理学教室編 | 北里大学薬学部 |
参考書 | シンプル生理学 | 貴邑 冨久子、根来 英雄 | 南江堂 |
参考書 | パートナー薬理学(改定第3版) | 石井 邦雄、栗原 順一、田中 芳夫 | 南江堂 |