科目名 | : | 製剤学 |
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英文名 | : | Pharmaceutical Science |
科目概要 | : | 薬・創薬, 3年, 後期, 必修・選択, 1単位 A, B, C, D, S, 金曜日1時限, 2202大講義室 |
科目責任者 | : | 田中 信忠 (創薬物理化学・教授) |
担当者 | : | 田中 信忠(創薬物理化学・教授)、山乙 教之(創薬物理化学・准教授)、小澤 新一郎(創薬物理化学・助教)、吉田 智喜(創薬物理化学・助教) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP301-PK03, PL301-PK03〕 |
代表的な製剤材料の種類(固形材料、半固形材料、液状材料、分散系材料)と物性に関する基本的理論、ならびに薬物の安定性(反応速度、複合反応等)に対する影響因子と、安定化のための製剤技術を理解することで、薬物治療において患者に適切な製剤を提供するための基本的知識を修得する。
日本薬局方製剤総則に示された製剤の種類と特性、投与(適用)方法、保存方法等を理解し、適切な調剤、医療従事者への情報提供、患者への服薬指導を通して最適な薬物治療を提供する能力を修得する。
薬物の製剤化に必要な代表的な医薬品添加物、製剤機械及び製造工程や、製剤の品質確保のための製剤試験法、更に医薬品の容器、包装の種類や特徴を理解することで、新たな製剤の開発につなげるとともに、異なる製剤間あるいは同種の製剤間での生物学的同等性の保証について説明する能力を修得する。
ドラッグデリバリーシステム(DDS)の概念とDDSの応用に適した薬物、また様々なDDSの特徴を理解して、患者の疾患に対する薬物治療に有効なDDSを選択するとともに、新たなDDSの開発、製品化につながる理論を修得する。
科目の位置付け:薬剤系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①③に関連する。
医薬品の規格基準書としての日本薬局方の意義及びその構成について説明する。
製剤の種類の特徴及びそれらの製造方法について説明する。
製剤化の単位操作及び汎用される製剤機械について説明する。
汎用される容器、包装の種類や特徴について説明する。
一般試験法の適用剤形、試験目的、試験内容の概略を説明する。
医薬品添加剤の種類とその目的及び代表的な添加剤について説明する。
流動現象及び粘度について説明する。
ドラッグデリバリーシステムの概念と有効性について説明する。
A: 固形製剤、半固形製剤、液状製剤など、様々な製剤を作成するために必要な製剤材料の種類と物性と関連する基本的理論について理解できる。
B: 製剤の調製に際して、薬物及び医薬品の安定性等を保証するための適切な方策を実施できる。
C: 製剤の種類と特性、及び製剤の投与(適用)方法、保存方法等を理解するとともに、適切な調剤方法を実施でき、患者に説明すべき事項を説明できる。
D: 製剤化で利用する医薬品添加物や、製剤機械及び製造工程、また製剤の品質確保のための容器、包装、製剤試験法、生物学的同等性について理解できる。
E: DDSの概念と技術、更に薬物の物性や薬物動態学的特徴に基づいた最適なDDSの利用について理解できる。
F: DDS製剤とその適用疾患を理解することで、患者の薬物治療に有効なDDSを提案できる。
パワーポイント、講義プリント、教科書を活用しながら講義形式ですすめる。
定期試験の正答・解説はGoogleClassroomにアップロードする。
対面講義にて実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 日本薬局方と製剤 経口投与する製剤(1) | 山乙 教之 | 9月5日① | 医薬品の規格基準書としての日本薬局方の意義及びその構成について学ぶ。 錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 【予習】教科書(3-2、3-3-1)を読み、日本薬局方、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、日本薬局方、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
2 | 経口投与する製剤(2) 口腔内に適用する製剤 | 山乙 教之 | 9月12日① | 経口ゼリー剤、経口液剤、シロップ剤、口腔用錠剤、口腔用半固形製剤、口腔用液剤、口腔用スプレー剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 【予習】教科書(3-3-2、3-3-3、3-4)を読み、経口ゼリー剤、経口液剤、シロップ剤、口腔用錠剤、口腔用半固形製剤、口腔用液剤、口腔用スプレー剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、経口ゼリー剤、経口液剤、シロップ剤、口腔用錠剤、口腔用半固形製剤、口腔用液剤、口腔用スプレー剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
3 | 無菌製剤 注射により投与する製剤 透析に用いる製剤 目に投与する製剤 | 山乙 教之 | 9月19日① | 滅菌法について要点を学ぶ。 注射剤、透析用剤、点眼剤、眼軟膏剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 【予習】教科書(3-5-2、3-5-3、3-6、3-7、3-8)を読み、滅菌法、注射剤、透析用剤、点眼剤、眼軟膏剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、滅菌法、注射剤、透析用剤、点眼剤、眼軟膏剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
4 | 気管支・肺に適用する製剤 耳に適用する製剤 鼻に適用する製剤 直腸に適用する製剤 膣に適用する製剤 | 山乙 教之 | 9月26日① | 吸入剤、点耳剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤、膣錠、膣用坐剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 【予習】教科書(3-9、3-10、3-11、3-12、3-13)を読み、吸入剤、点耳剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤、膣錠、膣用坐剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、吸入剤、点耳剤、点鼻剤、坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤、膣錠、膣用坐剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
5 | 皮膚などに適用する製剤 生薬関連製剤 | 山乙 教之 | 10月3日① | 外用固形剤、外用液剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、スプレー剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 エキス剤、酒精剤、浸剤・煎剤、茶剤、チンキ剤、芳香水剤、流エキス剤、丸剤についての特徴及びその製造方法について学ぶ。 【予習】教科書(3-14、3-15)を読み、外用固形剤、外用液剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、スプレー剤、エキス剤、酒精剤、浸剤・煎剤、茶剤、チンキ剤、芳香水剤、流エキス剤、丸剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、外用固形剤、外用液剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤、スプレー剤、エキス剤、酒精剤、浸剤・煎剤、茶剤、チンキ剤、芳香水剤、流エキス剤、丸剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
6 | 医薬品の製造 容器・包装の種類や特徴 | 山乙 教之 | 10月10日① | 製剤化の単位操作及び汎用される製剤機械について学ぶ。 汎用される容器、包装の種類や特徴について学ぶ。 【予習】教科書(5-3、5-5)を読み、製造工程、製剤機械、容器、包装についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、製造工程、製剤機械、容器、包装についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
7 | 製剤試験法(1) | 山乙 教之 | 10月17日① | 一般試験法の適用剤形、試験目的、試験内容の概略を学ぶ。 【予習】教科書(5-1)を読み、一般試験法についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、一般試験法についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
8 | 休講 | 10月24日① | 白金祭準備 | |
9 | 休講 | 10月31日① | 北里祭準備 | |
10 | 製剤試験法(2) 医薬品添加剤 | 山乙 教之 | 11月7日① | 容器・包装材料試験法の適用剤形、試験目的、試験内容の概略を学ぶ。 医薬品添加剤の種類とその目的及び代表的な添加剤について学ぶ。 【予習】教科書(5-1、5-4)を読み、製剤試験法、医薬品添加剤についての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、製剤試験法、医薬品添加剤についての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
11 | レオロジー | 吉田 智喜 | 11月14日① | 流動現象及び粘度について学ぶ。 流動と変形の概念を理解し、代表的なモデルについて学ぶ。 【予習】教科書(10)を読み、レオロジーについての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、レオロジーについての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、Dに関連する。 |
12 | ドラッグデリバリーシステム | 小澤 新一郎 | 11月21日① | ドラッグデリバリーシステム(DDS)の概念と有効性について学ぶ。 【予習】教科書(11)を読み、DDSについての概要を把握すること。 【復習】講義プリントを再読し、DDSについての要点を確認すること。 【到達目標】A、B、C、D、E、Fに関連する。 |
定期試験 | 講義範囲から出題する。マークシート方式。 |
授業 | 授業回数10回+定期試験。 |
その他 | 定期試験の結果(100%)に基づいて評価する。 |
講義では、講義プリントと教科書を併用します。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 事前に該当項目を予習した上で講義に臨むこと。 |
3 | 復習として、服用している薬や常備している薬の添付文書等を調べ、剤形や添加剤を確認すること。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 講義プリント | 山乙教之・小澤新一郎・吉田智喜 | 北里大学薬学部創薬物理化学教室 |
教科書 | 実践 製剤学〔第3版〕 | 飯村菜穂子・荻原琢男(編著) | 京都広川書店 |
参考書 | HANDY INTELLIGENCE 日本薬局方・18局準拠 | 平野裕之・市川秀喜 | 京都廣川書店 |
参考書 | 製剤機械技術ハンドブック[第2版] | 製剤機械技術研究会(編) | 地人書館 |
参考書 | 第十八改正日本薬局方・解説書 | 日本薬局方解説書編集委員会(編) | 廣川書店 |
参考書 | 第十八改正日本薬局方 | 厚生労働省 | |
参考書 | 第十八改正日本薬局方第一追補 | 厚生労働省 | |
参考書 | 第十八改正日本薬局方第二追補 | 厚生労働省 |