科目名 | : | 薬学統計学 |
---|---|---|
英文名 | : | Biostatistics |
科目概要 | : | 薬・創薬, 2年, 前期, 必修, 1単位 A, B, C, D, S, 月曜日1時限, 2201大講義室 |
科目責任者 | : | 道前 洋史 (臨床統計学・講師) |
担当者 | : | 道前 洋史(臨床統計学・講師)、牛渡 愛(臨床統計学・助教) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP301-IM02, PL301-IM02〕 |
授業の目的は、医療分野に関する具体的な研究事例を通して様々なデータの特徴を理解し、その特徴に応じた適切な統計的推測方法(点推定・区間推定・仮説検定)を修得・活用できるようになることである。適宜演習問題を実施することで統計学の理解を深める。
科目の位置付け:数理・情報系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①に関連する。
離散型データと連続型データにおけるパラメトリック検定に加え、順位データに基づくノンパラメトリック検定を講義する。また、医療分野で使用頻度の高い線形回帰モデル、ロジステック回帰モデル、Cox比例ハザードモデルについても講義する。
A:分散分析の理論的背景を理解し、仮説検定を実施できる。また、分散分析後の多重比較における問題点を理解し、Bonferroniのt検定やHolmのt検定などの多重比較法ができる。
B:パラメトリック検定とノンパラメトリック検定の適用条件の違いを理解し、適切な検定方法の選択ができる。
C:回帰と相関の違いを理解し、適切な検定方法の選択ができる。
D:線形単(重)回帰モデルにおける回帰係数の推定方法(最小二乗法)を理解し、重回帰モデルにおいてはモデル選択もできる。
E:分割表やFisherの正確検定を用いた率や割合の推測の理論的背景を理解し、適切な結果の解釈ができる。
F:2値データの回帰モデルであるロジステック回帰の適用例を理解できる。
G:生存時間解析におけるカプランマイヤー法、ログランク検定、Cox比例ハザードモデルの適用例を理解できる。
・パワーポイントと配布資料を用いて講義形式ですすめる。
・適宜練習問題を実施し、授業の中で解答を検討する。
・対面授業で実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
---|---|---|---|---|
1 | 群間の差の検定方法 | 道前 洋史 | 4月7日① | 医学データにおける分散分析、特に一元配置法を学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 2群間比較という特殊な場合:t検定 | 道前 洋史 | 4月14日① | 医学データにおける多重比較法であるBonferroniのt検定、Holmのt検定を学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Aに関連する。 |
3 | 分散分析・t検定に対する順位に基づく代替法 | 道前 洋史 | 4月21日① | ノンパラメトリック検定である、Mann-Whitneyの順位和検定、Wilcoxonの符号付き順位検定、Kruskal-Wallisの検定を学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Bに関連する。 |
4 | 傾向性(trend)の検定法① | 道前 洋史 | 5月12日① | 最小二乗法と回帰直線を学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】C、Dに関連する。 |
5 | 傾向性(trend)の検定法② | 道前 洋史 | 5月19日① | Pearsonの相関係数とSpearmanの順位相関係数を学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Cに関連する。 |
6 | 重回帰分析 | 牛渡 愛 | 5月26日① | 回帰係数の推定、重回帰モデルの評価、モデル選択について学ぶ。 予習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Dに関連する。 |
7 | 率と割合の解析法 | 牛渡 愛 | 6月2日① | 割合の推定、割合の仮説検定、分割表について学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Eに関連する。 |
8 | 率と割合の解析法 | 牛渡 愛 | 6月9日① | Fisherの正確検定、名義変数間の関連性の尺度について学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Eに関連する。 |
9 | ロジステック回帰分析と生存時間解析1 | 牛渡 愛 | 6月16日① | ロジステック関数、ロジステック回帰、リンク関数、線形回帰モデルとの違いを学ぶ。 予習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Fに関連する。 |
10 | ロジステック回帰分析と生存時間解析2 | 牛渡 愛 | 6月23日① | 打切りデータ、生存曲線の推定、2つの生存曲線の比較、Cox比例ハザードモデルについて学ぶ。 予習は教科書を熟読の上、教科書の問題を解く。 復習は講義資料を熟読の上、講義資料の問題を解く。 【到達目標】Fに関連する。 |
定期試験 | ・定期試験(100%) ・講義範囲から出題する。マークシート。持ち込みは関数電卓のみ。 |
授業 | ・授業回数10回+定期試験。 |
その他 | ・定期試験の結果(100%)に基づいて評価する。 |
医学・薬学研究におけるデータの見方やその解析結果を解釈出来るようになりましょう。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | ・教科書の講義該当箇所をよく読んで予習し、必ず練習問題を解くこと。 ・講義で配布したプリントをしっかり復習し、必ず練習問題を解くこと。 ・分からない箇所は講義後、またはオフィスアワーなどを最大限利用して、必ず質問すること。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 基礎から理解できる医学統計学 | Stanton A. Glantz(著) 足立堅一(監訳) | 篠原出版新社 |
参考書 | 確率・統計 | 岩佐学・薩摩順吉・林利治 共著 | 裳華房 |
参考書 | はじめての統計学 (1年生で使用した教科書) | 道家瑛幸・伊藤真吾・宮崎直・酒井祐貴子 共著 | コロナ社 |