科目名 | : | 分析科学Ⅰ |
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英文名 | : | Analytical Sciences Ⅰ |
科目概要 | : | 薬・創薬, 2年, 前期, 必修, 1単位 A, B, C, D, S, 金曜日1時限, 2201大講義室 |
科目責任者 | : | 加藤 くみ子 (分析化学・教授) |
担当者 | : | 加藤 くみ子※(分析化学・教授)、杉木 俊彦※(分析化学・准教授)、古地 壯光(非常勤教員) |
備考 | : | 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PP301-PC02, PL301-PC02〕 |
日本薬局方収載の医薬品を始めとする様々な物質の試料中の濃度を正確に定量できるようになるために、化学平衡について学び容量分析法を修得する。また、化学物質と電磁波の相互作用の内容をもとに電磁波を用いる医薬品の分析法を修得する。さらに、医薬品の特定の物質を他の物質から分ける分離分析法を修得する。
科目の位置付け:物理系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①に関連する。
日本薬局方に収載されている各種分析法(容量分析法、重量分析法、光分析法、分離分析法)の基本的原理と操作法を講義する。測定結果から医薬品の含量等を計算できる応用力を修得し、医薬品の品質管理の現場におけるこれら分析法の利用目的を考える力を修得する。
A: 容量分析法について、その原理である化学平衡や操作法を理解するとともに、医薬品の品質管理に深く関わっていることを理解している。
B: 医薬品や生体成分の濃度測定への電磁波の応用原理と、様々な分析法の操作法を理解するとともに、医薬品の品質管理に深く関わっていることを理解している。
C: 金属や無機イオンの分析法について、その原理と操作法を理解している。
D: 医薬品や生体試料中の特定の物質を他から分離する原理や方法、利用目的を理解するとともに、分離された物質を検出・定量する方法の原理について理解している。
パワーポイントや配布資料等を用いて講義形式で進める。
理解を深めるための課題を提供し、次回以降の授業で課題の中の特徴的な誤解等についてコメントや解説をする。
対面講義にて実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 容量分析法(1) :酸塩基(中和)滴定法・非水滴定法 | 加藤 くみ子 | 4月11日① | 酸塩基(中和)滴定法の原理と操作法について学ぶ。 非水滴定法の原理と操作法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて中和滴定・非水滴定の原理と操作法を自分で調べ考える。 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 容量分析法(2) :キレート生成平衡・キレート滴定法 | 加藤 くみ子 | 4月18日① | キレート生成平衡について学ぶ。 キレート滴定法の原理と操作法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえてキレート滴定法の原理と操作法を自分で調べ考える。 【到達目標】Aに関連する。 |
3 | 容量分析法(3) :沈殿平衡・沈殿滴定法 | 加藤 くみ子 | 4月25日① | 沈殿平衡について学ぶ。 沈殿滴定法の原理と操作法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて沈殿滴定法の原理と操作法を自分で調べ考える。 【到達目標】Aに関連する。 |
4 | 容量分析法(4) :酸化還元平衡・酸化還元滴定法 重量分析法 | 加藤 くみ子 | 5月9日① | 酸化還元平衡について学ぶ。 酸化還元滴定法の原理と操作法について学ぶ。 重量分析法の原理と操作法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて酸化還元滴定法・重量分析法の原理と操作法を自分で調べ考える。 【到達目標】Aに関連する。 |
5 | 光分析法(1) :光(電磁波)の定義と性質 | 杉木 俊彦 | 5月16日① | 光(電磁波)の性質及び物質との相互作用について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて光(電磁波)の定義と性質を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
6 | 光分析法(2) :紫外可視吸光度測定法 | 杉木 俊彦 | 5月23日① | 紫外可視吸光度測定法の原理、操作法及び応用例について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて紫外可視吸光度測定法の原理、操作法及び応用例を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
7 | 光分析法(3) :蛍光光度法・化学発光分析法 | 杉木 俊彦 | 5月30日① | 蛍光光度法の原理、操作法及び応用例について学ぶ。 化学発光分析法の原理、操作法及び応用例について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて蛍光光度法・化学発光分析法の原理、操作法及び応用例を自分で調べ考える。 【到達目標】Bに関連する。 |
8 | 光分析法(4) :原子吸光光度法、原子発光分析法 、屈折率測定法 | 杉木 俊彦 | 6月6日① | 原子吸光光度法の原理、操作法及び応用例について学ぶ。原子発光分析法の原理、操作法および応用例について学ぶ。 屈折率測定法の原理、操作法および応用例について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえて原子吸光光度法、原子発光分析法、屈折率測定法の原理、操作法及び応用例を自分で調べ考える。 【到達目標】Cに関連する。 |
9 | 分離分析法(1) | 古地 壯光 | 6月13日① | クロマトグラフィーの種類とその分離機構について学ぶ。 クロマトグラフィーの特徴と分離、定量法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえてクロマトグラフィーの種類と分離機構を自分で調べ考える。 【到達目標】Dに関連する。 |
10 | 分離分析法(2) | 古地 壯光 | 6月20日① | 高速液体クロマトグラフィーの特徴と分離検出法について学ぶ。 【予習】事前にシラバスと教科書の該当箇所に目を通しておく。 【復習】講義内容を踏まえてクロマトグラフィーの分離検出法を自分で調べ考える。 【到達目標】Dに関連する。 |
定期試験 | 定期試験(100%) |
授業 | |
その他 |
「分析科学 Ⅰ」では、物質の定量をするための基本的内容である容量分析法、重量分析法、光分析法を学ぶ。また、前期の本科目から後期の「分析科学 Ⅱ」にわたって、混合物中の各成分の分離分析法を学ぶ。ともに、高学年で開講されるさまざまな専門科目の基礎となる内容なので、しっかりと勉強し理解してほしい。
同時期に行われる「定量分析実習」の内容と重なる部分が多いので、実習の学習とともにしっかりと学んで欲しい。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 1)教科書の該当箇所を事前に良く読んで理解しておくこと。 2)前学期までの関連科目の内容を良く復習しておくこと。 3)受講後は教科書、配布資料を利用して受講内容を復習し理解を深めておくこと。 |
3 | 授業においては、プリント等を配布する。 |
4 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 企業での医薬品分析や国立研究所での日本薬局方試験法原案作成の経験を踏まえて、日本薬局方に収載されている分析法について解説する。 また、国内研究機関における研究者としての経験を踏まえて、分析法について解説する。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | パートナー分析化学 Ⅰ、Ⅱ | 萩中・加藤ら | 南江堂 |
参考書 | 基礎薬学 分析化学Ⅰ、Ⅱ | 中村ら | 廣川書店 |
参考書 | 物理系薬学 Ⅱ、Ⅲ | 佐治ら | 東京化学同人 |
参考書 | コアカリ対応分析化学 | 今井ら | 丸善 |
参考書 | 第18改正日本薬局方解説書 | 廣川書店 |