科目名 | : | 病理学 |
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英文名 | : | Pathology |
科目概要 | : | 薬・創薬, 2年, 前期, 必修・選択, 1単位 A, B, C, D, S, 金曜日4時限, 2201大講義室 |
科目責任者 | : | 鈴木 雄介 (生体制御学・教授) |
担当者 | : | 鈴木 雄介※(生体制御学・教授)、小林 義和※(生体制御学・助教)、喜来 望(学習支援室・講師)、飯田 直幸(生化学・講師)、岡田 真彦※(生体制御学・助教) |
備考 | : | 健康食品管理士養成講座対応科目 実務経験のある教員による授業科目(担当者に付されている※印は実務経験のある教員を表す) 〔科目ナンバリング:PP301-CP02, PL301-CP02〕 |
患者ごとに最適な医療を提供できるようになるために、まず、身体の一般的な病的変化の定義、分類についての基本的な知識を修得する。さらに、その病的変化の様相、機序の理解に基づいて、疾患の症候・経過の判断の初歩的方法を身に付ける。
科目の位置付け:薬理・病態系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①に関連する。
主要な疾患の発症原因や、治癒あるいは進行に共通する基本的な生体反応について説明する。
A:生体の組織や器官を形成する細胞の生と死を説明できる。
B:細胞内、細胞間、組織間の情報伝達機構を説明できる。
C:体液の恒常性維持機構を説明できる。
D:免疫担当細胞による免疫応答について説明できる。
E:疾患の発症するメカニズムを説明できる。
対面授業にて実施する。パワーポイントを用いた講義形式で進める。
講義で生じた疑問点について速やかにコメントする。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 細胞・組織の傷害と反応 | 喜来 望 | 4月11日④ | 細胞の生命活動のダイナミズムを理解し、その病的変化(細胞増殖と細胞死)について学ぶ。また、細胞障害の原因とその機序について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、細胞増殖と細胞死、細胞障害について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 修復と再生 | 喜来 望 | 4月18日④ | 組織の再生機序と修復(創傷治癒)について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、組織の再生機序と修復について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】Aに関連する。 |
3 | 染色体異常、遺伝子異常と疾患 | 飯田 直幸 | 4月25日④ | 染色体異常及び遺伝子異常に起因する先天性疾患又は病的素因)について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、先天性疾患について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】Eに関連する。 |
4 | 循環障害① | 喜来 望 | 5月9日④ | 局所的循環障害における病理学的変化(充血、うっ血、虚血など)について、また、派生する血栓、栓塞、梗塞について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、循環器系障害について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】Cに関連する。 |
5 | 循環障害② | 喜来 望 | 5月16日④ | 全身性の循環不全について、特に全身性のうっ血やショック、浮腫などについて学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、循環器系障害について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】Cに関連する。 |
6 | 腫瘍① | 小林 義和 | 5月23日④ | 腫瘍の定義づけと分類ができ、悪性腫瘍 の進展と生体への影響)について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、悪性腫瘍について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】A、Eに関連する。 |
7 | 腫瘍② | 小林 義和 | 5月30日④ | 悪性腫瘍の原因と発がんの機序について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料目を通し、がん化の機序について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】A、Eに関連する。 |
8 | 腫瘍③ | 小林 義和 | 6月6日④ | 臓器特異的な腫瘍のうち、代表的なものについて学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、臓器特異的な腫瘍について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】Eに関連する。 |
9 | 炎症① | 岡田 真彦 | 6月13日④ | 炎症の原因・誘因となる侵襲要因につい て概説できる。炎症における生理的反応)について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、炎症について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】B、Dに関連する。 |
10 | 炎症② | 岡田 真彦 | 6月20日④ | 炎症の病理学的分類及び代表的な疾患)について学ぶ。 【予習】事前にシラバス・資料に目を通し、炎症性疾患について調べておく。 【復習】講義内容を踏まえて、講義プリントを再度チェックし、重要なキーワードについて理解を深める。 【到達目標】B、Dに関連する。 |
定期試験 | 講義範囲から出題する。マークシート形式。持ち込み禁止。 |
授業 | 授業回数10回+定期試験 |
その他 | 定期試験(100%)により評価する。 |
病理学は、先行する解剖学、生理学、生化学などで学習している内容を総合して、私達のからだや細胞が正常な営みから逸脱するとき、何が原因・要因で(病因)どのような変化が現れるかを記述し、そのメカニズムを明らかにする学問です。疾患の理解や治療の組み立ての基礎となる学問でもありますので、学習する項目ごとに解剖学・生理学・生化学などの振り返りも必要となりますし、薬理や薬物治療に連結する視点も必要になります。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 予習: 講義資料で、次回講義範囲相当部分を読み、キーワードを抽出し、それ以外の資料も用いて調査すること。 復習: 小レポートを課すことがあるので、その課題について、規定の範囲でまとめる。その際にあらかじめ予習していた項目をレポートに活用する。 |
3 | 【実務経験のある教員による授業】(※印の付された担当者) 北里研究所病院で実臨床に当たっている医師、薬剤師が自分の専門分野について講義を行っている。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 講義資料配布 | ||
参考書 | シンプル病理学 改訂第8版 (主に予習と復習において活用する) | 笹野公伸、岡田保典、安井 弥 編 | 南江堂 |
参考書 | 新・細胞を読む (ブルーバックス) | 山科正平 | 講談社 |
参考書 | 遺伝子で診断する(PHP 新書) | 中村祐輔 | PHP研究所 |
参考書 | ロビンス基礎病理学(原書11版) | 豊國伸哉 、高橋雅英 監訳 | 丸善出版 |
参考書 | 医療系学生のための病理学 (第5版) | 中村仁志夫、石津明洋、田中伸哉、鬼島宏 編 | 講談社 |