科目名 | : | 代数学 |
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英文名 | : | Linear Algebra |
科目概要 | : | 薬・創薬, 1年, 後期, 必修, 1単位 A, S1, 木曜日3時限 B, S2, 木曜日3時限 C, S3, 木曜日4時限 D, S4, 木曜日4時限 |
科目責任者 | : | 酒井 祐貴子 (一般教育部) |
担当者 | : | 酒井 祐貴子(一般教育部)、宮﨑 直(一般教育部) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP201-IM01, PL201-IM01〕 |
自然現象・社会現象は、線形化されたモデルを用いることにより、ベクトル・行列の理論が適用でき、その理解が容易になることが多い。この講義では、ベクトル・行列、更には線形空間について理解をするために、ベクトル・行列の計算、それらの特性値(固有値や固有ベクトル)の計算、そして線形空間の一般論などを修得する。
科目の位置付け:数理・情報系専門科目
この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)の薬学科④、生命創薬科学科①に関連する。
前半の講義では行列の演算、基本的性質の説明から始め、行列を用いた連立1次方程式の解法や行列式の計算、基本的性質について講義する。後半の講義では線形空間や線形写像といった抽象的な数学の概念を紹介しながら、固有値と固有ベクトルの理論、対称行列の対角化について説明する。
A: 行列の基本事項を理解し、演算や基本的な行列の定義や性質を説明できる。
B: 連立一次方程式を行の基本変形により解くことができる。
C: 行列式の定義や性質が説明でき、行列式の性質を利用して、行列式を工夫して計算できる。
D: 連立一次方程式の解と行列の階数の関係が理解できる。
E: 線形空間に関する基本事項を理解し、定義を説明できる。
F: 固有値と固有ベクトルの概念を理解し、正方行列や実対称行列の対角化ができる。
主に、板書を使った対面での講義形式で行い、講義時間内に演習の時間を設ける。担当教員によっては授業内で提出を伴う課題を課したり、小テストを行ったりすることがある。課題や小テストは採点の上、次回の講義で返却し、適宜解説を行う。対面授業として実施する。(収録動画等配信なし)
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 行列とベクトル(1) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 9月11日③④ | ベクトル、行列の定義、及びその基本的な演算方法を学ぶ。 【予習】 シラバスの確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 行列とベクトル(2) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 9月18日③④ | 単位行列、逆行列、対称行列、直交行列の定義や意味、及び性質を学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Aに関連する。 |
3 | 連立1次方程式(1) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 9月25日③④ | 行の基本変形の原理を理解し、行の基本変形を用いた連立1次方程式の解法を学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Bに関連する。 |
4 | 連立1次方程式(2) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 10月2日③④ | 行列の階数の概念を学び、連立1次方程式の解と行列の階数の関係を理解する。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】B、Dに関連する。 |
5 | 連立1次方程式(3) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 10月9日③④ | 行の基本変形と基本行列の関係を理解し、行の基本変形を用いて逆行列を求める方法を学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Bに関連する。 |
6 | 行列式(1) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 10月16日③④ | 行列式の定義を学び、2次、3次の行列式の計算演習を行う。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Cに関連する。 |
7 | 行列式(2) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 10月23日③④ | 行列式の性質を理解し、行列式の性質を利用して、行列式を工夫して計算する方法を学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Cに関連する。 |
8 | 行列式(3) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 10月30日③④ | 余因子展開の方法を学び、それを応用して行列式を計算できるよう総合演習を行う。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Cに関連する。 |
9 | 行列式(4) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 11月6日③④ | クラメルの公式による連立1次方程式の解法を学ぶ。行列式と連立1次方程式についての総合演習を行う。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】B、C、Dに関連する。 |
10 | 線形空間(1) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 11月13日③④ | 線形空間と部分空間の定義を理解する。ベクトルの1次独立、1次従属の定義、及びその判定法を学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Eに関連する。 |
11 | 線形空間(2) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 11月20日③④ | 線形空間の基底と次元の定義、及び一次変換の簡単な例について学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Eに関連する。 |
12 | 固有値とその応用(1) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 11月27日③④ | 固有値と固有ベクトルの定義を理解した上で計算演習を行う。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Fに関連する。 |
13 | 固有値とその応用(2) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 12月4日③④ | 正方行列の対角化について学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Fに関連する。 |
14 | 固有値とその応用(3) | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | 12月11日③④ | 実対称行列の直交行列による対角化、及び2次形式への応用について学ぶ。 【予習】 シラバスおよび配布資料に基づいた講義内容の確認 【復習】 ノートおよび配布資料に基づいた講義内容の復習 【到達目標】Fに関連する。 |
15 | まとめ | 酒井 祐貴子 宮﨑 直 | ③④ | 授業内容のまとめを行う。 |
定期試験 | 講義範囲から出題し、記述方式で行う。詳細は各担当者ごとに説明する。 |
授業 | 授業回数14回+定期試験 |
その他 | 定期試験(85%)、授業内で行う小テストや演習問題(15%)で評価を行う。担当者により±5%程の配分の差がある。評価方法の詳細については1回目の授業時において担当者ごとに説明する。 |
授業内でも演習の時間は設けますが、その演習だけで全てを理解するのは不可能です。数学は自分の頭で考え、手を動かすことによって身に付きます。なるべく自分で手を動かし、わからない箇所に遭遇したら、どこまでわかってどこからわからないのかを自分で考えてみましょう。その上で疑問が生じた場合は積極的に質問してください。この講義を通して、自分で問題が解けることの楽しさ、理論を理解することの面白さを味わってもらいたいと思います。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | 授業前にどのようなことを学ぶか教科書の該当部分に目を通しておく。担当者によっては講義内で演習問題や小テストを行うので、間違えた問題は次週までに解きなおし、理解しておくこと。また、教科書の問題を解くなど、自発的に十分な演習を行うことが望ましい。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 初めて学ぶ線形代数 | 宮﨑直、勝野恵子、酒井祐貴子 | 培風館 |
参考書 | 線型代数入門 | 齋藤正彦 | 東京大学出版会 |