科目名 | : | 臨床心理学入門 |
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英文名 | : | Introduction to Clinical Psychology |
科目概要 | : | 薬, 1年, 後期, 選択, 1単位 A, B, C, D, 金曜日1時限, 1203講義室 |
科目責任者 | : | 内田 尚宏(北里大学健康管理センター) |
担当者 | : | 内田 尚宏(北里大学健康管理センター) |
備考 | : | 〔科目ナンバリング:PP301-HU01〕 |
生命科学の進歩が著しい中、医療人として人と関わる上で基本的に持つべき資質として、人を理解し尊重することができ、様々な職種や立場の人々とよりよいコミュニケーションをとれることが求められている。そこで本講義では、自らが関与する様々な人々(患者、患者家族、他職種など)と良好な関係性を築くため、人の行動と心理について、その背景や文脈を見据えた対応ができるような考え方や方法を身につける。そのため、主に臨床心理学的視点から、その基本的な知識、信頼関係の構築に必要な自己理解と人の多様性への洞察を深めるための能力を修得する。
科目の位置付け:ヒューマニズム系専門科目
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー):薬学科②③に関連する。
前半は、臨床心理学を理解する上で必要な心理学的知識や臨床心理学の基礎的な理論を説明する。
後半は、代表的な精神的障害や症状の概略と特徴、その対応例や今後の課題について説明する。それらを通して人々の生活や背景を想像し、多様性の理解や自己理解につながる洞察力を習得する。
A.医療人として、人を理解するために心理的な背景を把握し支援をする能力を身につける。
B.人の社会的な文脈を理解することで円滑なコミュニケーションを通じ良好な関係を築き配慮ある実践につなげる。
C.人の環境からの影響やそこから生じる疾病についての基本的な知識と対策などについて説明する。
D.人の心理的・身体的な反応や、疾患に至るメカニズムの理解を通じ、病態を説明する。
E.ライフサイクルや多様性・個別性について理解し、人への継続的な支援の実現に寄与する。
F.生活者として存在する人の特徴を把握し、心理的に受け止め寄り添うことで、全人的な支援を行う。
パワーポイントと配布資料を用い、講義形式ですすめる。映像資料の活用や、ワークシートを用いて内容を深めていく。また、数回グループワークを行い、その体験を発表し共有する。講義の終わりに小レポート課題を提示し、提出されたレポートの内容について講義中に紹介しコメントする。
対面授業(収録動画の配信なし)とオンデマンド型遠隔授業を組み合わせて実施する。
No. | 講義項目 | 担当者 | 開講日 | 授業内容・方法 |
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1 | 心理学の基礎① | 内田 尚宏 | 9月12日① | オリエンテーション。心理学について、医療人として心理学を学ぶ意味を自ら考える方法を学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する 【到達目標】Aに関連する。 |
2 | 心理学の基礎② | 内田 尚宏 | 9月19日① | 行動と知覚、学習、記憶、認知、性格等との関係について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、Eに関連する。 |
3 | 臨床心理学について | 内田 尚宏 | 9月26日① | 臨床心理学の学問的意味、主な歴史や人物と理論について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、B、Eに関連する。 |
4 | パーソナリティ | 内田 尚宏 | 10月3日① | 主なパーソナリティ理論について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、E、Fに関連する。 |
5 | 生涯発達① | 内田 尚宏 | 10月10日① | 乳児期、幼児期の心理的発達や主な理論について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、B、C、E、Fに関連する。 |
6 | 生涯発達② ※オンデマンド型遠隔授業 | 内田 尚宏 | 10月17日① | 児童期、青年期以降の心理的発達や主な理論について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、B、C、E、Fに関連する。 |
7 | 動機づけとストレス | 内田 尚宏 | 11月7日① | 動機づけの主な理論と、ストレスの考え方といくつかの対処法について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、B、C、D、Fに関連する。 |
8 | アセスメント ※オンデマンド型遠隔授業 | 内田 尚宏 | 11月14日① | アセスメントを行う意義と、いくつかのアセスメントツールについて学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、D、Fに関連する。 |
9 | 代表的な心の問題① ※オンデマンド型遠隔授業 | 内田 尚宏 | 11月21日① | うつ、双極症、統合失調症ついて概要を学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、C、D、Fに関連する。 |
10 | 代表的な心の問題② | 内田 尚宏 | 11月28日① | ASD、LD、ADHD、不安症、強迫症等の概要について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、C、D、Fに関連する。 |
11 | 心理療法の基礎理論 | 内田 尚宏 | 12月5日① | 精神分析療法、認知行動療法、来談者中心療法等の心理療法についての概要とその代表的な活用について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、B、C、Fに関連する。 |
12 | 依存とグループアプローチ | 内田 尚宏 | 12月12日① | 依存のメカニズムについての概要と、グループアプローチの活用について学ぶ。 【予習】 事前にシラバスに目を通し関連する論文等を調べる。 【復習】 配布資料を基に講義内容の復習とまとめを行い、紹介された論文等を一読する。 【到達目標】A、C、D、Fに関連する。 |
定期試験 | |
授業 | 授業態度(10%)、講義期間中に提示する数回のショートレポート課題(50%)、講義期間中の小テスト(20%)。 |
その他 | 全講義終了後に提示するレポート課題(20%)。 なお、レポート類は以下の基準を基に評価を行う。 ①テーマに沿っていること②授業内容を踏まえていること③具体的な個人の見解を述べていること |
本講義は、人の心と行動に関わることを網羅的に扱うもので、今回学んだことを今後活かしていくための基礎となるものと位置づけています。自分自身の経験と照らし合わせ、自己を含めた「人」に対する理解を深めながら、自分に合った適切な関係性の構築に役立つことを希望しています。
1 | 【授業時間外に必要な学習の時間:30時間】 |
2 | ・授業はプリント等を配布する。 |
3 | ・授業に臨むにあたり、シラバスに目を通して該当箇所を概括し、前回配布されたプリントを一読しておくこと。 |
4 | ・配布された資料は講義終了後に見返し、空欄やわからない箇所、ワークで取り組んだ内容を確認しておくこと。 |
5 | ・授業の進捗状況によって、補講を行うこともある。その場合は予め掲示する。 |
6 | ・少人数制により実施します(最大50名)。希望者が多い場合は、受講にあたってのレポートを提出してもらい、その内容により受講者を決定します。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布資料 | ||
参考書 | 特になし |